1. 【知ってそうで意外と知らない】マーケティングとイノベーションの違い

【知ってそうで意外と知らない】マーケティングとイノベーションの違い

by Nrbelex
 経営の神様と言われるドラッカーは、「企業の基本機能はマーケティングとイノベーションしかない」と述べました。そして現在でも、企業は日々マーケティングとイノベーション活動を行っています。この2つは、意味合いが似たもので同じ意味のように捉えられることがあり、実際に重複している部分もあると言われますが、一般には異なるものとして解釈されます。では、基本概念としてこれらの言葉の意味の違いを、どのように捉えたらよいかを考えてみます。

1. マーケティングとイノベーションの意味

 まずマーケティングとイノベーションそれぞれの意味を考えてみます。マーケティングの意味は、ごく簡潔に言うと「何もしなくても売れる方法を考える」ということ。直接セールスマンが消費者に商品を売り込まなくても、消費者に買ってもらう仕組みや方法を考えるのがマーケティングです。

 何もしなくても自動的に売れるようにするために、企業は製品の品質を高めたり、価格を安くしたり、様々な方法で宣伝活動を行ったりします。これがマーケティングです。

 これに対してイノベーションとは、新たに経済的な価値を作り出すこと。例えば携帯電話は、当初は個人1人1人が電話を持つなどとは考えられていませんでした。そしてその当時は、ほとんどの人が今のようにスマホを持ち歩くなどとは思ってもいなかったのです。それが今では常識になり、これまでの固定電話を凌駕してしまっています。電話に「持ち運べる」という新しい経済価値をつけて、携帯電話を開発した。これがイノベーションです。

2. マーケティングとイノベーションの違い

 では、マーケティングとイノベーションの違いはどこにあるでしょうか。それは一言で言うと、「そこに商品があるかどうか」、ということになります。商品がないときはイノベーションによって商品を作り、商品があるときはマーケティングによって売れる仕組みを作る、ということです。

 商品がないときというのは、まだ誰も考えていない、もしくは考えられていても現時点では様々な問題や超えるべきハードルがあり、実際にはまだ製品化されていないとき、と言えるでしょう。よって、マーケティングにはある程度のセオリーがあり、フレームワークなどを使って考えることができます。

 しかしイノベーションにはセオリーはありません。「消費者に必要とされると確信した製品を新たに作り出す」というところが、イノベーションの難しいところなのです。携帯電話の開発のように、最初は誰も考えたり信じたりしないことを行うのがイノベーション。そのため、イノベーションを巻き起こした企業は注目され、経済的価値の創造により、大きな利益をあげることができるのです。

 
 そしてこれらの理由により、企業にはイノベーションによる「商品開発」と、マーケティングによる「売れる仕組み作り」を行うことに基本機能がある、と言われるのです。

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