1. 【顧客満足度との関係性は?】マーケティングとイノベーションを理解するために必要な知識

【顧客満足度との関係性は?】マーケティングとイノベーションを理解するために必要な知識

by mugley
 マーケティングとイノベーションを正しく理解するためには、顧客満足度が重要な意味を持ちます。マーケティングとイノベーションの究極の目的は「企業にとっての新しい顧客の創造」に他ならない以上、顧客満足度という指標は避けては通れないもであると言えるでしょう。今回は、マーケティングとイノベーションと顧客満足度の関係について解説していきます。

顧客満足度は企業に対する評価である

 企業の商品・サービスにどれだけ満足しているのかを計る指標が顧客満足度です。顧客満足度とは、端的に言ってしまえば消費者による企業の祭典であり、通知表やテストに近い性質を持ったものといっていいでしょう。

 通常、企業の成績を測定する指標としては、売り上げや純利益などの数字が用いられます。これらの数字は企業の業績を評価するのにはふさわしいのですが、マーケティングとイノベーションの達成度を測るためには不向きと言えるでしょう。なぜなら、売り上げというのは現在の結果のみを示している値であり、消費者が潜在的に持っている欲求や企業への満足度を測定することが不可能だからです。

 もし市場においてマーケティングとイノベーションを用いて顧客満足度を高めた企業が現れた場合、それまでの売り上げがどんなに高かったとしても顧客を一気に奪われてしまう可能性があります。売り上げが高くても顧客満足度が低いということは、消費者は不満を抱えながらも代替手段がないため仕方なく商品を購入していた、ということ。マーケティングとイノベーションで顧客満足度を高めることは、消費者をつなぎとめるための方法でもあるのです。

顧客満足度が低ければマーケティングのチャンス

 顧客満足度が低胃ということは、消費者は不満を抱えながら購買行動をしているということになります。この状況においてマーケティングの手法を用いて顧客調査を行い、消費者が抱えている不満を正しく理解して願望を充足させるような商品を供給することができれば、企業は市場を独占的に支配することが可能になるでしょう。

 例えば、市場に暖房器具が石油ストーブしか供給されていない場合、安全性や臭いに不満を抱えていても消費者はしぶしぶ石油ストーブを購入すると思います。しかし、この市場でマーケティングを行い顧客が抱えている不満を掬い取った企業は、安全で臭いのしない電気ストーブを開発することが可能になります。この市場においては電気ストーブは消費者の潜在的な需要を掘り起こした商品であり、競争優位性を持った商品になりえるのです。

顧客満足度だけではイノベーションは導き出せない

 顧客満足度は重要な指標ではありますが、イノベーションのきっかけとしては不十分と言えます。顧客満足度とは現在においての顧客の声であり、技術革新やアイデアによって新たな顧客を想像するイノベーションに直接結び付けることができないからです。

 例として、音楽プレイヤーのケースを考えてみます。小型の音楽プレイヤーは、今では学生でも購入できるスタンダードな商品になっています。しかし、つい十五年前までは携帯音楽プレイヤーといえば携帯CDプレイヤーを指す言葉でした。

 携帯CDプレイヤーしかなかった時代に顧客満足度を調査した場合、寄せられる声はCDの音飛びに対するものはバッテリーの持続時間、本体の大きさなど不満は携帯CDプレイヤーに対するもののみであり、現在の携帯音楽プレイヤーに直接つながるものではなかったはずです。CDなしでも音楽が聴きたいというイノベーションにつながるようなアイデアは、顧客満足度からでは拾い上げることが難しいと言えます。


 マーケティングとイノベーションに顧客満足度は重要な意味を持ちますが、それ単体では意味をなさないものです。顧客満足度の結果を分析し、その結果がどのような意味を持つのかを正しく理解して初めてマーケティングやイノベーションに活用することが可能になるでしょう。

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