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マネージャーが負うべき「責任」に対しての対処法

Shingo Hirono

2014/04/03(最終更新日:2014/04/03)


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by flatworldsedge
 企業のマネージャー職につくということは、当然のことながらそこには「責任」がついて回ります。そのため、「給料は上がらないで責任だけ取らされて割に合わない」「役職はいらないから給料だけあげてほしい」というのが、中間管理職の人からよく聞くフレーズです。では、マネージャーとして、その責任に対してどのような対処を行えばよいでしょうか。ここではマネージャーとして必要な対処法を考えてみたいと思います。

1. 上司に徹底的に尽くし、信頼させる

 組織の人間である以上、そして自分に権限と責任がある以上、組織や部下を守るためには、「自分の上司に対しては徹底的に尽くして、自分を信頼させる努力」が必要。なぜなら、それが自分と組織全体への評価につながり、さらには自分の評価につながるからです。よく聞く嫌な上司像に、「成果は自分のもの、ミスは部下のもの」というのがあります。プレーヤーであれば、ただ文句を言うだけでよいかもしれません。

 しかしマネージャーになったのであれば、守るべき組織と部下のことを考え、仮に自分の上司がこのような人であってもそれを逆手に取ってください。そして、自ら自分の成果を上司に差し出し、上司のミスを自分のせいにしてみてください。自分の上司ができない人であればあるほど、そのような行為には慣れていないため、驚くほど評価してくれるはずです。また、仮に上司には評価されなくても、周囲はそのことにすぐに気づきます。そしてそれが、最終的に自分と組織への評価につながるのです。

 ただし、尽くすということと、「イエスマンになる」「間違ったことを受け入れる」ということは違います。さらに、尽くすということは、例えば「お中元やお歳暮を贈る」などということでもありません。あくまでも、「組織の一員としてその序列を受け入れる」ということが、マネージャーとしての使命であるということです。

2. 部下の「セーフティネット」になる

 マネージャーには、組織を掌握している分、いろいろな逃げ道があります。しかし、部下には逃げ道がありません。責任も取れません。部下を責めるということは、逃げ道のない部下をただ袋小路に追い込むだけ。それはマネージャーとして行うべきこととは、真逆の対処法です。

 部下に対しては、一度、仮に全力を出したにも関わらずに失敗をし、どうしようもない状態になってしまった場合については、「自分のせいにしてよい」と言ってみてください。その言葉が部下にとってどれだけ頼もしい言葉になるか、すぐにわかると思います。そして、自分のせいにする部下が一気にいなくなることが実感できるはずです。部下も人間なのです。

 上司が自分の責任にしてよいと公言してくれたのなら、安心します。そしてその安心感が、上司に迷惑をかけないように頑張ろうというモチベーションにつながるのです。その代わり、もしその言葉を怠ける口実にして、すべてを自分のせいにする部下がいたとしたら、それを正当に評価すればよいのです。その評価は、その人間を仕事と人間性の両面から見た、立派な評価になるはず。

 
 北風と太陽の童話ではないですが、北風を吹かせることはマネージャーが責任を取る対処方法ではないのです。ずっと握っておきたい手綱を離して、太陽になってみることが、マネージャーとして責任を取る最大の対処方法と言えるのではないでしょうか。

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