1. 覚書とは?契約書の内容変更・覚書の内容変更時の書き方と注意点

覚書とは?契約書の内容変更・覚書の内容変更時の書き方と注意点

覚書とは?契約書の内容変更・覚書の内容変更時の書き方と注意点 1番目の画像

 契約書の締結後、納期や追加料金の発生、契約条件などの変更をすることもあるもの。

 今回は契約内容の変更があったときに作成する「覚書」の書き方を2つのシーンに分けて紹介したい。

 契約内容の変更があっても、本記事を参考に覚書を焦らず作成しよう。

そもそも「覚書(おぼえがき)」とは?

本記事のまとめ

  • 法的な「覚書」とは、契約書内容変更時における付帯事項や補足、先方へ意見を伝達するもの
  • 契約内容を変更する場合①:契約書を確認し、契約変更の合意を得る
  • 契約内容を変更する場合②:覚書には、変更点のみを簡潔に記載すればOK
  • 契約内容を変更する場合③:署名捺印は必須
  • 覚書の内容変更を変更する場合は、双方の合意を得て、変更点のみ簡潔に記載し、変更日の期日を書く

 契約書内容に変更があった際に用いることの多い覚書だが、そもそもどんな意味があるのだろうか?

「覚書」とは必要な事柄を忘れないための備忘録

①必要な事柄を忘れないように書き留めた書きつけ。メモ。 「講義の-」
②思いつくままに書き綴ったもの。自分の評論や論文などを謙遜して,その題名につける。 「シェークスピア-」
③〔memorandum〕
㋐外交文書のうち,略式でやりとりされる文書。一般に,宛て名や署名がない国際会議や外交交渉での論旨の要録,相手国に対する希望や意見の伝達,条約の付帯事項や補足などに用いられる。自国の大使・公使の署名を伴うものは正式な外交文書とされる。
㋑第二次大戦後の占領期間中に,日本政府に対して連合国最高司令官が発した指令の一形式。

出典:覚え書きとは - Weblio辞書

 上記を参考に覚書を簡単に説明すると、必要な内容を忘れないように書き留めた備忘録のようなものだ。

 法的な覚書とは何かを説明するならば、③「memorandum」の意味に近しい。

 法的な覚書とは契約内容変更時において、契約内容の付帯事項や補足、先方へ意見を伝達する目的で作成するものだ。

「覚書(おぼえがき)」とは

  • 必要な内容を忘れないように書き留めたもの
  • 法的な覚書は、契約書内容変更時における付帯事項や補足、先方へ意見を伝達するもの

【覚書の書き方】契約書の内容に変更があった場合

覚書とは?契約書の内容変更・覚書の内容変更時の書き方と注意点 2番目の画像

 以下からは「契約書の内容に変更があった場合」と「覚書の内容に変更があった場合」の2パターンに分けて、覚書の書き方を紹介したい。

契約内容を変更する場合の手順①:契約書を確認し、契約変更の合意を得る

 契約書の内容を変更する際には、当然だが双方の合意が必要不可欠だ。

 先方から契約変更の合意を得るときには、まず契約条件を確認しよう。

 「協議の上」「書面により」などの言葉があれば、それらの条件に従って契約書の変更を進めていくことになる。

契約内容を変更する場合の手順②:覚書の書き方

 覚書には、変更点のみを簡潔に記載していけば問題ない。タイトルは「〇〇契約変更契約書」、条文は変更点のみを残して記載しよう。

 料金の変更や契約期間の変更、仕様書の変更はもちろん、契約の効力発生日も忘れずに書き入れてほしい。 

【例文】契約内容に変更があった場合の覚書の書き方

  • ○○○契約変更契約書

    平成○年○月○日付けで○○○(以下「甲」)と○○○(以下「乙」)との間で締結した○○○○契約書(以下「原契約書」)の一部を次のように変更する契約を締結する。
  • (○○料の変更)
     第○条 原契約書第○条の○○料「金○○,○○○円(うち消費税額及び地方消費税額○,○○○円」を「金○○,○○○円(うち消費税額及び地方消費税額○,○○○円」に改める。
  • (契約期間の変更)
     第○条 原契約書第○条の契約期間「平成○年○月○日まで」を「平成○年○月○日まで」に改める。
  • (仕様書の変更)
     第○条 原契約書第○条の別紙仕様書を別紙仕様書のとおり改める。
  • (契約の効力発生日)
     第○条 この契約の効力は、平成○年○月○日より発生する。
  • (契約の費用)
     第○条 この契約に要する費用は、乙の負担とする。
  • 上記契約の締結を証するため、この契約書を作成し、甲乙両者が記名押印の上、各自その1通を保有するものとする。

契約内容を変更する場合の手順③:署名捺印を必ず行う

 覚書を作成する際、忘れないようにしてほしいのが「署名捺印の欄」

 覚書は契約書類の一つでもあるため、署名捺印は必須だ。

 記名押印の上、各自が覚書を保有するという旨を記載したら、その後に署名捺印する欄を作ろう。

(例)覚書の署名捺印欄

  • 平成〇〇年〇〇月〇〇日

    甲 (住所)
    株式会社〇〇〇〇
    代表取締役 〇〇〇〇 印

    乙 (住所)
    株式会社〇〇〇〇
    代表取締役 〇〇〇〇 印

契約内容を変更する場合の手順④:課税文書に該当する覚書には収入印紙を貼る

 課税文書に該当する契約書に収入印紙を貼るように、覚書(変更契約書)にも収入印紙を貼るケースがある。

 課税文書とは、以下の3つに当てはまる書類のこと。

覚書に印紙を貼る場合とは? 課税文書に当てはまる3つの書類

  • 印紙税法別表第一(課税物件表)に掲げられている20種類の文書により証明されるべき事項(課税事項)が記載されていること
  • 当事者の間において課税事項を証明する目的で作成された文書であること
  • 印紙税法第5条(非課税文書)の規定により印紙税を課税しないこととされている非課税文書でないこと

 覚書が課税文書に該当するかどうかは、変更する契約内容に“重要な事項”があるか否かで判断する。

 覚書を作成し終わったら、その変更内容に“重要な事項”が含まれているかどうかを課税文書に該当するかどうかの判断から確認してもらいたい。

【覚書の書き方】契約書の内容の変更手順

  • 契約書を確認し、契約変更の合意を得る
  • 覚書を書く
  • 署名捺印を行う
  • 課税文書に該当する覚書には収入印紙を貼る

【覚書の書き方】覚書の内容に変更があった場合

覚書とは?契約書の内容変更・覚書の内容変更時の書き方と注意点 3番目の画像

 一度契約した内容を変更し、さらにその変更した内容を変更する……といったケースもあるだろう。 

 覚書の内容に変更があった場合には、下記のような手順で覚書の内容を変えてみてほしい。

覚書の内容変更①:双方の合意を得る

 覚書の内容変更も契約書同様に、契約条件に沿って双方が合意した上で締結する必要がある。

 双方が納得する変更内容になっているかどうか、先方と上層部に確認をとろう。

覚書の内容変更②:変更する覚書の書き方

 前回締結した覚書は、双方で署名捺印の上で保管しているため、基本的には変更点のみを記載していけば十分だ。

覚書の内容を一部変更する際に記入すべきポイント

  • 変更対象となる覚書、取り交わす双方の社名

    例:「平成○年○月○日付けで○○○(以下「甲」)と○○○(以下「乙」)との間で締結した○○○○契約書(以下「原契約書」)の一部を次のように変更する契約を締結する。」
  • 変更する項目、変更後の内容
  • 契約年月日
  • 双方の署名捺印

 また、「これらの事柄について相違ないことを証明し……」などの双方が同意している意志を示す文言は必ず記載しよう。

覚書の内容変更③:契約内容を変更する期日

 前回取り交わした事を変更する場合においても、変更した内容がいつから効力を発揮するのかということを、本文の次に記しておくことは重要である。

 工事請負契約や開発計画など、比較的長期に渡るプロジェクトが行われている場合は効力を発揮する期日をきちんと明記しよう。

 変更前の契約内容はいつまで効力があり、いつから変更後の契約内容が適応されるのか、ということを双方がしっかり書面上で確認できるようにしておいてもらいたい。

覚書の内容変更④:覚書の内容変更に消極的にならない

 契約書も覚書も、変更手続きをするには双方の担当者たちが上司を通すなどして、それなりの手間を重ねていくものだ。

 忙しい業務の中では敬遠してしまい、つい、お互い口頭での確認するなどということが起こりかねない。

 しかし、書面に内容変更を残さずに口頭での約束をしてしまうと、トラブルが発生したときに自分たちの身を守ることができない。

 自分たちはもちろんのこと、先方の会社を守る意味でも、企業の評判を落とさないためにも、変更があったときには細やかな手続きを踏んでほしい

覚書の内容を変更する際のポイント

  • 双方の合意を得る
  • 変更点に関する覚書を作成する
  • 契約内容を変更する期日を記す
  • 覚書の内容変更に消極的にならない

 ビジネスにおいて欠かせない「契約締結」のシーン。大きな金額が動くこともある契約もあるため、契約内容に変更があった場合には本記事を参考に覚書を作成してもらいたい。

 また、一度契約内容をしたからといって、面倒くさがって口頭での確認をしてしまうのはトラブルの原因となってしまう。

 覚書の内容を変更する際には、契約内容を変更するときと同様に書類を作成してもらいたい。



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覚書とは?契約書の内容変更・覚書の内容変更時の書き方と注意点 4番目の画像

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