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企業が「朝礼」をすることによって得られる3つの効果

Shingo Hirono

2014/04/01(最終更新日:2014/04/01)


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by paul bica
 日本企業独特の慣習といわれる朝礼は、かつては大多数の企業で行われていました。それが、時代とともに重視されなくなり、廃止する企業も増加しました。しかしその一方で朝礼を見直し、効果的に活用しようとするところが増えてきてもいるのです。なぜ、朝礼が再注目されるようになったのか。それは要するに、企業にとって意味があり、効果があるからです。その効果は様々ありますが、ここで3つに絞ってお話しすることにしましょう。

1. 参加者全員のスイッチをオンにする

 朝、仕事を始めるとき、高いモチベーションを持つことの出来る人もいれば、そうでない人もいます。前者は自律心の強いタイプですから、朝出勤してすぐ、自分でオフからオンにスイッチを切り替えることができます。あるいは、それ以前にすでにオンになっている人もいるでしょう。

 しかしそうではないタイプの人は、出勤してもなかなかスイッチがオンになりません。何となく仕事を開始して、午後になってようやく調子が出てくるという人が、実際にかなり多くいるのです。そうした人のスイッチを早い段階でオンにするのが、朝礼の効果。後者のタイプの人に朝礼でショートスピーチをさせるなど、発言の機会を与えると、その効果はさらに大きくなります。

2. 「チーム」という意識を高め、進む方向を認識させる

 チームで行うスポーツは、多くの場合、試合前に円陣を組んだり、ミーティングを開いたりします。それは監督やチームリーダーから指示された作戦をメンバー全員が確認するとともに、「このチームで戦っていく」という団結心を高めるためのものでしょう。

 ビジネスシーンでの朝礼もそれと同じです。「チームは個のために、個はチームのために」という言葉があります。毎朝、チームの全員が一同に会して意思確認をすることによって、チームとして進むべき方向を確認できる。そしてその中の自分の役割りを、「個」が的確に認識できる。これも朝礼の大きな効果。ですから、ただ上から下へ指示するだけでなく、下から上へ、あるいは横同士のコミュニケーションを高めることが、朝礼には必要になると考えていいでしょう。

3. 情報の共有

 もう1つの効果は、情報の共有です。チーム内で、メンバー全員が共有すべき情報はたくさんあります。それを一度で伝達するのに、朝礼ほど容易で確実な方法はありません。1日の中でメンバー全員が顔を揃えられるタイミングはそうはないものですが、朝一番ならそれが可能です。

 共有しなければならない情報について、知っている人と知らない人がいたのでは、仕事に支障が出ますし、チームワークという点でも問題が生じてしまうでしょう。それを避ける手段としての朝礼は、その意味で大変効率的な手段と言うことができるでしょう。


 上記のほかにも効果はいくつも考えられます。ただし、ただ漫然と朝礼を繰り返していたのでは、その効果は期待できません。必要なのは「戦略的な朝礼」なのです。

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