1. 会議を円滑に進めるために必要とされている「ファシリテーションの手法」

会議を円滑に進めるために必要とされている「ファシリテーションの手法」

by The White House
 グループ活動を円滑にすることを目的に、中立な立場から支援を行う「ファシリテーション」という考え方が注目されています。ファシリテーションスキルを身につけた人のことをファシリテーターといい、新しい形の行動支援を行う人物として様々な分野で活躍しています。

 ファシリテーションで重要視されるのは、個別の関わりではなく全体の流れをデザインする能力です。ビジネスの現場では主に会議において重要となるファシリテーションですが、具体的にはどのようなものなのでしょうか。今回は、会議を円滑に進めるためのファシリテーションの手法を紹介します。

会議の流れを決める事前準備

 ファシリテーターの仕事は会議の開催準備から始まります。会議におけるテーマ設定は、ファシリテーターの最も重要な仕事です。会議が単なる連絡の場にならないようにテーマを選択することが、ファシリテーターに求められる役割。シンプルでわかりやすいテーマを設定することで参加者の理解を促すと同時に、会議本番で参加者が発言しやすくなるように方向性を作ります。

 会議の参加者を選定し会場を決めるのも重要な役割です。目的達成のためにはどんな参加者を選ぶのかがファシリテーターのセンスを問われるポイント。新人の中に一人だけベテランを混ぜた場合は、ベテランの意見に参加者全員が引っ張られてしまいますし、ベテランに気兼ねして発言を控えてしまう可能性もあります。このような場合はあえてベテランを外し、発言しやすい立場の人間を集めるのも一つの手法といえるでしょう。

 ファシリテーターが目指す会議とは、活発な意見交換による相互作用で有用な結論が導き出される会議。参加者が積極的に発言出来るような環境を整え、議論をより活発なものにするのが、ファシリテーションの手法の一つです。

会議の熱を高める議事進行

 ファシリテーションが発揮された会議では、参加者同士の意見交換が最も重要視されます。活発な意見交換を達成するために、ファシリテーターは議事進行役として参加者の発言を促す役割を担います。意見の相互作用を最大限に引き出すために、ファシリテーターは参加者に問いかけの形で問題を設定したり、異なる意見を持つ者同士の議論を促したり、わかりにくい発言を解説するなど様々な手法を用います。

 議論をサポートする手段として発言の書き出しやビジュアル化等を行い、参加者が議論を正しく理解出来るように努力するのも重要な仕事。これらの手法を用いて会議全体の活性化を行い、より質の高い意見交換を目指します。

合意形成を促す意見集約

 会議の最終段階では参加者全員の意見を集約し、合意形成を達成しなくてはいけません。最終段階ですべての意見を集約しようとしても、意見が膨大になり過ぎて集約が不可能な場合があります。

 適切な意見集約を行うためには、議論の流れの中で徐々に意見をまとめながら絞り込んでいくことが重要。似通った意見を一つにまとめ的外れな意見は外していく、議論の中で意見を整理することで、議論の流れをうまくコントロールしながら合意形成に向けてのプロセスを形にすることが可能になります。

 また場合によっては、議論が次回に持ち越される場合もあります。その場合、は参加者に次回の会議までに考えてくる課題を設定し、次回の会議がよりスムーズに進行できるように準備しておきましょう。議論が活発化すると合意形成が難しくなると思われますが、適切に意見交換が行われていれば、その心配は必要ありません。

 議論の中で意見交換が行われているということは、対立している意見であっても双方の見解を取り入れた意見になっているということ。議論は会議の目的ではなく有益な結果を導くための手段であることを忘れずに、議論を活性化させながら合意形成への道筋をつけることが重要になります。


 異なる意見の存在を最大限に生かすのが、ファシリテーションの最大の目的。全体の中から様々な意見をすくい上げて上手に意見を集約していく手法が、会議を円滑に進めるために求められるファシリテーションスキルになります。

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