HOMEビジネス 引き継ぎ作業が苦手だと思っている人が押さえておきたい2つのポイント

引き継ぎ作業が苦手だと思っている人が押さえておきたい2つのポイント

藍原優

2014/03/29(最終更新日:2014/03/29)


このエントリーをはてなブックマークに追加

引き継ぎ作業が苦手だと思っている人が押さえておきたい2つのポイント 1番目の画像
by kakutani
 仕事の引き継ぎが苦手と感じている人は多いと思います。自分の仕事をこなしながら、後任者に仕事の引き継ぎをしなければならないのですから、「得意」という人の方が珍しいかもしれません。ある調査によると、引き継ぎを受けた人の7割が「不満」と答えているそう。つまり、多くの引き継ぎが、実際にはうまく行われていないと考えていいでしょう。ここでは、「引き継ぎが苦手」という人のために、押さえておきたいポイントをお話します。

1. 「不満」の一番の原因は「資料」

 引き継ぎを不満と感じた人の理由で一番多いのが、資料に関するものです。資料がわかりにくいとか、資料はあっても説明が適切でないとか、そもそも資料が用意されていなかったという不満です。引き継ぎの際、資料は必要になりますが、大切なのは資料の質。おそらく、引き継ぎに苦手意識を持っている人は、この資料作りが上手くいっていないのではないでしょうか。

 そういった人におすすめしたいのは、資料を作る前に、自分の仕事に関して少し時間をかけて整理することです。思いついた仕事からそのマニュアルを作成していっても、散漫でわかりにくい資料になってしまいます。

 それを避けるためにも、まずは担当しているすべての業務を書き出し、それをいくつかのグループに整理するのです。その後で、1つ1つの仕事についての細かいマニュアルを書き込んでいくといいでしょう。この作業を先に行っておくと、その時点で自分の頭の中が整理されます。整理されれば説明も分かりやすくできるようになるでしょう。また、個々のマニュアルばかり考えていると、その全体像が見えなくなってしまうもの。引き継がれる側の不満には、仕事の全体像がわからないということもあるのです。

2. 引き継ぎ時間についての考え方

 「引き継ぎに使える時間が短すぎる…」と感じている人も多いでしょう。引き継ぎにかける期間の平均1週間だそうです。1週間を「短い」と感じるのは、果たして妥当でしょうか。

 例えば営業職で、取引先をたくさん持っている場合なら1週間では足りないでしょう。しかし、それも考えようです。1週間あれば、かなりの引き継ぎができるわけですし、優先順位をしっかり考えて、あとは同僚や上司がフォローすれば、大過なく引き継ぎができるはず。

 実際に取引先に会わなければいけない営業職でさえそうなのです。それ以外の仕事であれば、1週間は「短かすぎる」ということは決してありません。少なくても、そう決め付けてしまわないことが大切。「苦手」という人はおそらく、「時間がない」ことを意識しすぎてしまうのではないでしょうか。しっかりした資料をまず作ること。この準備をしておけば、実際の引き継ぎ時間はそれほど長くはかかりません。たとえば1週間で行う場合は、最初の2日を資料作りに費やしてもかまいません。段取りと手順さえ整っていれば、あとの作業はスムーズに行くはずです。


 
 「時間がない、とりあえず身近な仕事から教えよう」といった、手順を考えない引継ぎはうまくいかないもの。苦手意識を克服するために、何よりも段取りと手順の準備を優先させた引き継ぎを行ってください。

hatenaはてブ


この記事の関連キーワード