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上司が部下を評価するときの効果的なコメント例:人事評価で部下のモチベーションを高めるコツとは?

U-NOTE編集部

2018/09/04(最終更新日:2018/09/04)


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上司が部下を評価するときの効果的なコメント例:人事評価で部下のモチベーションを高めるコツとは? 1番目の画像

 よく耳にする「人から褒められて伸びるタイプなんだよね」という発言。

 「褒められて伸びるタイプの人間がいる」のではなく、「大半の人間が褒められて伸びるタイプ」といったほうが正しいだろう。

 褒め方や褒めるシーンにもよるが、褒められて嬉しくない人はいない。とくに上司からの評価はビジネスパーソンにとって、仕事へのモチベーションを高める大きなきっかけになる。

 そこで今回は、上司が部下に評価を伝えるときの効果的なコメントの仕方について紹介していきたい。

上司が部下を評価するときのコツとは?

上司の評価シーン例:「部下から上がった報告書の内容を評価する」

 まずは「部下から上がった報告書の内容が良くできていた」というケースを元に、評価コメントの仕方について説明していこう。

 部下が作成した報告書全体の質が高かった場合、「大変すばらしい報告書でした」とコメントしたくなるかもしれない。

 たしかに上記のような最上の褒め言葉を上司から贈られて、喜ぶ部下もいるだろう。

 しかし、「大変素晴らしい報告書でした」というコメントに対し「ぼんやりした高評価だな」と感じる部下もいるはずだ。

部下を評価するときのコツは「具体的な部分」を評価すること

 先のような「抽象的な上司の評価」では、部下のモチベーションが上がらない可能性がある。

 ぼんやりとした評価だと感じるコメントには「焦点」がない。

 人から評価されるとき、「どこの部分を評価されているのか」と具体的なポイントに注目するものだ。

 先のシーンで、具体的に部下を評価するとしたら下記のようなコメントが考えられる。

【例文】部下の報告書に対する上司の評価コメント

  • 全体に大変良くまとまっていて、すばらしい報告書でした。

    とくに、“今後の課題”については、しっかりと客観的な分析をした上で、鋭い指摘をしていると思います。

    あなたの仕事に対する感性の豊かさを、はっきり感じられました。

 報告書の出来栄えに対して具体的なコメントすれば、部下はただ「嬉しい」と感じて終わることはなくなるはずだ。

 「この点が評価されるならば、次はこんな報告の仕方も試してみよう」「今後もよりよい報告書を作るように頑張ろう」と、今後のモチベーションに繋がるような評価コメントをするように心がけてみよう。

“アメとムチ”で部下のモチベーションを上げる方法

部下のモチベーションを上げる評価テクニック「最初にマイナスポイントをコメント」

 先ほどの評価コメント例は少々褒め過ぎでは?という読者もいるかもしれない。

 上司からあまりに褒めちぎられると、かえって素直には喜べないという部下もいる。

 人間心理は複雑なもので、一筋縄ではいかないものだ。

 そこで、最初にほんの少しだけ、マイナスポイントもコメントすることをおすすめしたい。

 先ほどの例なら、以下のように小さな欠点を指摘してみよう。

評価コメント例:あえてマイナスポイントを最初に指摘する

  • 全体に良く出来た報告書ですね。点数をつけるなら“99点”という感じです。

    マイナスの1ポイントは、ときおり適切でない接続詞が使われていること。

    たとえば3行目の「そして」は「ところで」に変えたほうが、自然な文章になります。

    細かなポイントですが、こういったところにも仕事への姿勢が現れるものです。

    少し意識するだけでも、あらゆる仕事において“丁寧さ”を忘れずに向き合えるかと思います。

 そのあとは、前項のように具体的な「良いところ」をあげながら高評価のコメントをするといいだろう。

部下への評価コメントで「マイナスポイント」を指摘する場合の注意点

 部下への評価コメントで最初にあえてマイナスポイントを指摘する場合、マイナスポイントは“最初”に指摘しよう。

 もしマイナスポイントを最後に指摘すると、それが記憶に強く残ってしまうからだ。

 耳の痛い指摘をされたとしても、その後で高評価のコメントがくれば、高評価が主に記憶に残る。

 プラスポイントもマイナスポイントも、具体例をあげて部分を評価するのが最も肝要なことであると覚えておこう。


 「上司は自分のことをよく見てくれている」と部下が感じるのは、全体よりも部分の評価によるものだ。

 上司に対する部下の信頼感はそうしたところから生まれると考えて、部下の仕事へのフィードバックは丁寧かつ適切に行ってほしい。


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