1. 上司が部下を評価する時に使える効果的なコメント —— 仕事へのモチベーションを高める手法

上司が部下を評価する時に使える効果的なコメント —— 仕事へのモチベーションを高める手法

by jurvetson
 よく「私は人から褒められて伸びるタイプだ」という言い方をします。現実には「そういうタイプの人間がいる」のではなく、「すべての人間がそういうタイプ」と言ったほうが適切でしょう。褒められて嬉しくない人はいません。特に上司からの高い評価はビジネスマンにとって、仕事へのモチベーションを高める大きなきっかけになります。ここでは、上司が部下に高評価を伝える際の、より効果的なコメントについて紹介しましょう。

具体的な「部分」を評価するコメント

 「部下から上がったある報告書の内容が良くできていた」というケースで、評価のコメントについて説明しましょう。その報告書全体のグレードが高かった場合、「大変すばらしい報告書でした」とコメントするのが一般的。上司からそんなコメントを送られた部下が喜ばないはずはありません。しかし、このコメントでは「ぼんやりした高評価」という印象しか、部下は受けないでしょう。コメントに「焦点」がないからです。

 人間、人から評価されるときは「どこの部分が?」という点に注目するもの。たとえば「全体に大変良くまとまっていて、すばらしい報告書でした。特に、『今後の課題』については、しっかりと客観的な分析をした上で、鋭い指摘をしたと思います。あなたの、仕事に対する感性の豊かさが、はっきり感じられました」というようにコメントするのです。こうすると、部下はただ「嬉しい」と感じるだけでなく、「今後もよりよい報告書を作るように頑張ろう」と思うはずです。

あえて最初にマイナスポイントをコメント

 先ほどの例ですと、少々ほめすぎの感も否めないでしょう。上司からあまりに褒めちぎられると、かえって素直には喜べない、という部下もいます。人間心理は複雑なもの、一筋縄ではいきません。そこで、最初にほんの少しだけ、マイナスポイントもコメントすることをおすすめします。

 先ほどの例なら、「全体に良く出来た報告書で、点数をつけるなら99点と言ったところでしょうか。マイナスの1ポイントは、ときおり適切でない接続詞が使われていること。たとえば3行目の『そして』は『ところで』に変えたほうが、自然な文章になります」と、あえて小さな欠点を指摘するのです。

 そのあとは、前項のように具体的な「良いところ」をあげながら高評価のコメントをするといいでしょう。ポイントは、「マイナスポイントは最初に指摘する」ということ。もしそれを最後に指摘すると、それが記憶に強く残ってしまうからです。耳の痛い指摘をされたとしても、その後で高評価のコメントがくれば、高評価が主に記憶に残るのです。


 プラスポイントもマイナスポイントも、具体例をあげて部分を評価するのがコツ。「上司は自分のことをよく見てくれている」と部下が感じるのは、全体よりも部分の評価によるものです。上司に対する部下の信頼感はそうしたところから生まれると考えていいでしょう。

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