1. 経営革新を成功させるためにかかる期間とその決め方

経営革新を成功させるためにかかる期間とその決め方

by Thomas Leuthard
 企業は日々、進化を続けなくてはいけません。新しい顧客、新しい事業など時代の流れとともに進化は必要です。企業の進化や変化を経営革新と言います。今回はその経営革新にかかる期間について書いていきたいと思います。

期間を決める際の目安

 ターゲットとなる市場や、新規事業をどうするかによってその期間は大きく変わります。それによって、1年で一定の結果が出るかもしれませんし、もしかしたら5年10年かかるかもしれません。まずは「どんな事業を展開していくのか」を明確にして、耐えうる期間を決めるといいでしょう。

 事業で一番難しい決断は、撤退の決断といいます。一度始めた事業を撤退という決断にはなかなかしたくないという感情が働きがちです。例えばソニーでは、自社のパソコンブランド、VAIOからの撤退を表明しましたが、それに伴い、人員削減も発表されています。そういった事例もあり、撤退の決断は難しいと言われています。まずは、経営革新に乗り出すとき、期間や金銭的な負担など事前に決めておくといいでしょう。「まずは1年やってみよう」「1000万までは出せるが、それ以上は厳しい」など決めておけば、撤退の決断の目安になります。

長期的視野を持つ

 日本有数のお菓子メーカー、森永製菓株式会社は、長い期間をかけて経営革新を行ってきた企業の一つです。同社は、お客様サービスセンターを中心にお客様対応を実践しています。同社のお客様対応部門の歴史は古く、71年のコンシューマー部の設立から始まります。99年には「お客様の立場で発言できる体制をつくる」ことを目的に、専門部署「お客様サービスセンター」を設立しました。
 
 主に、お客様サービスセンターでは、お客様の声を商品改良・開発に役立て、苦情クレームの内容を分析、関連部門と協力し予防・減少を図る事を強力に推進しました。この時点で、20年以上の歳月を費やしています。さらに02年秋、お客様相談サービスセンターの対応力強化のため、フリーダイヤル化や正月3が日を除く362日稼働の実現など対応機会の拡大を図ってきました。

 問い合わせの増大に備え、コンタクトセンターシステムに、音声全件録音装置を導入するとともに、本年11月にはNECネクサソリューションズへ、一次電話受付業務の委託を開始し、行動してきました。この森永製菓の事例のように、一つの重要な部署のレベルアップも必要です。経営革新というと、何か新しいことに取り組まなくてはいけないと思いがちですが、既存のものの業務効率化や売上アップも、経営革新の一つではないでしょうか。

 それに伴う期間はやはり、事前に決め、理論的に導き出す必要があるのです。

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