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【経営の知識】KPIを設定する前に覚えておくべき4つの用語

Shingo Hirono

2014/03/27(最終更新日:2014/03/27)


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by refeia
 KPIは「Key Performance Indicator」の略称で、日本語では「重要業績評価指標」と訳されています。この言葉は、ある企業や組織で設定された目標に対して、どの程度達成されているかを見るための指標で、近年よく使用されている用語です。

 KPIはその言葉だけを知っていても、どういうものか理解できないという人も多いと思います。しかし実際の職場などでは、言葉は知らなくてもKPIという概念を自然に使用している場合も多いのです。例えば、人事部で離職率を下げたいという目標を持ち、そのために社員の疲労を減らすのが有効と判断して、残業時間を管理し始めたとします。

 この場合、残業時間がKPIということになります。何かを達成したいとき、その進捗が数値として見えにくい場合に暫定的に数値化できるものを利用する、これがKPIの考え方なのです。KPIを設定するとき、他にも覚えておいたほうがよい用語があります。今回はそれを挙げていきます。

1. KGI

 KGIとは「Key Goal Indicator」の略称で、日本語では「重要目標達成指標」と訳されています。決して難しい概念ではなく、要するに最初に立てられる目標です。この目標を達成するために、KPIで進捗を見るわけです。上記の人事部の例でいうと、「離職率を下げたい」、これがKGIに当たります。

2. CSF

 CSFとは「Critical Success Factors」の略称で、日本語では「主要成功要因」と訳されています。これはKGIを達成するためには、どのようなことをすれば良いかということです。KGIを達成するための要因や手段を指します。上記の人事部の例でいうと、「社員の疲労を減らす」、これがCSFに当たります。

3. BSC

 BSCとは、balanced scorecardの略称で、日本語ではそのまま「バランススコアカード、BSC」と言われています。これはKGI、CSF、KPIを多面的に導くために、経営戦略を4つの視点から捉えて、最終的に具体的な行動につなげ、評価していくためのカードです。

 4つの視点とは、財務の視点、顧客の視点、業務プロセスの視点、成長と学習の視点、です。これらの視点からKGIを設定し、CSFを考え、KPIで進捗を図って評価し、部署や社員個人の業績を高めて、企業の成長につなげようとするものです。

4. PDCA

 PDCAは、PLAN(計画)、DO(実行)、CHECK(検証)、ACTION(改善)という流れのサイクルを繰り返すことで、業務改善につなげようという考え方です。KPIを設定した後、その進捗率を高めるためにこのPDCAを回すのが効果的と言われています。

 上記の人事部の例でいうと、例えば残業時間をまずは5%減少させようと、ノー残業デーを設定したとします。その場合、「残業時間を5%減少させる」という計画のもと、「ノー残業デーの設定」を実行します。そして残業時間が3%しか減らなかった場合、そのどこに理由があるか検証します。

 検証の結果、「管理職にその意識がなかった」ということが分かれば、「管理職にノー残業デーを部下に徹底させるための研修を行う」とすると、これが改善策になります。このようにしてPDCAを回し、KPIを高めていくのです。


 以上、KPIを設定する前に覚えておくべき用語を紹介してきました。基本的な用語ですので、最低限このくらいの用語は頭に入れておくようにしましょう。

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