1. 退職者が取引先に挨拶するときの言葉の選び方 —— ポイントは退職理由と「今後への含み」

退職者が取引先に挨拶するときの言葉の選び方 —— ポイントは退職理由と「今後への含み」

by Alison Christine
 退職が正式に決定したら、それまで自分が担当していた仕事の取引先に挨拶しなくてはなりません。よほどの事情がない限り、取引先に出向いて、あちらの担当者やその上司に直接挨拶するようにしましょう。その際、後任者を同行させ、紹介するのが通例です。場合によっては上司が同行することもあるでしょう。

 自分が受け持っていた取引先なのですから、失礼のないように、また現在の会社に対してもマイナスにならないような挨拶をしなければなりません。その時の言葉の選び方について、退職理由の説明の仕方と、「今後への含み」を持たせた表現を話していきます。

退職理由をどのような言葉で説明するか

 退職の報告をすると、多くの取引先がその理由を尋ねると思います。「一身上の都合で」という言葉を使うのが無難なように思えるかもしれませんが、これはあまりおすすめできません。というのも、その答えでは「口に出せない社内的事情があるのではないか」という印象を持たれてしまうからです。同じ理由で「〜〜と思うところがあり」などの言葉も使わないほうがいいでしょう。もし、個人的な事情があって退職するなら、「家庭の事情がございまして」というような言葉を使うべきです。

 また、転職で退職するケースで転職先がすでに決まっている、あるいは具体的なプランが自分の中にある場合は、前向きな言葉で理由説明をするといいでしょう。例えば「これまでの経験を生かして、違うステージに挑戦してみたいと考えまして」「将来の独立起業も視野に入れて、別の経験も積んでおきたいと思いまして」というような言葉を使うと、取引先も納得しつつ、良い印象を与えられます。

現在の会社を傷つける言葉は厳禁

 上司や後任者が同行する場合はもとより、自分一人で挨拶する場合も現在の会社を少しでも傷つけるような言葉を使うのは厳禁。特に一人の挨拶ですと、気を許してしまい、その気がなくても自社を揶揄するような発言をしかねません。「子どもが増えましたので、もう少し条件のよい会社を、と考えまして」などと安易な気持ちで口にすると、自社批判になるだけではなく、今後も自社と取引を続ける先方に対しても失礼です。

今後に含みを持たせる言葉

 挨拶の最後には、今後に含みを持たせる言葉を使うといいでしょう。例えば、同業他社に転職するケース場合、新しい職場でその取引先と仕事をする可能性は少なくありません。また、はっきりしたプランがない場合でも、将来的に関係ができることは十分考えられます。

 ですから、「今後、ご縁があればまたお世話になることもあるかもしれません」と、含みを持たせた挨拶をしておくのです。「これで縁が切れるわけではありませんよ」という意味の余韻のある言葉で、挨拶を締めくくるといいでしょう。


 退職の挨拶をする時のポイントは、取引先から「信用のおける人物だ。できればまたいっしょに仕事をしたい」を思われるような言葉を選ぶこと。それは取引先と自社に対する礼儀であると同時に、将来の自分のためでもあります。ここで紹介したことを意識して、取引先に挨拶すると良いでしょう。

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