1. 面接で「御社」という言葉を使うときに気をつけたいポイント

面接で「御社」という言葉を使うときに気をつけたいポイント

by Ed Yourdon
 企業の就職面接では、受験する会社を「御社」という言葉で表現するのが常識とされています。一般的には話し言葉では「御社」、書き言葉では「貴社」を使います。しかし常識とされる「御社」は、実は厄介な言葉でもあるのです。なぜ厄介なのでしょうか。面接の時に「御社」を使う時に気をつけたいポイントはどこなのでしょうか。ここでは、「そもそも御社とは?」というところから、順を追って説明していきます。

そもそも「御社」とは?

 もともとは、相手の会社は「貴社」と言う言葉で表現していました。話し言葉でも「貴社」だったのです。しかし「きしゃ」は記者、汽車、帰社などの同音異義語が多いために、話し言葉に限って「御社」が使われるようになったという経緯があります。つまり、昔は使われていなかった言葉なのです。ルーツははっきりしませんが、せいぜい20数年の歴史しかない、いわば「新しい言葉」。まず、この点を押さえておく必要があるでしょう。「常識」と感じない世代もいるということです。

面接時に「御社」を使う際の注意点

 そのため、ある年代以上の面接官は「私の若い頃はなかった言葉だ」と感じている可能性もあるのです。「常識」と思い込みすぎて、「御社」を連発する受験者は少なくありません。しかし、語感を考えても「おんしゃ」は、耳に心地よい言葉とは言いにくいのではないでしょうか。

 ですから、面接で一番気をつけなければならないのは頻繁に使いすぎないことです。例をあげましょう。例えば「弊社を応募された、志望動機は?」という質問に対して、このように答えたら、どんな印象を持たれるでしょうか。

「はい。御社を志望した動機は業界内でも御社はこういう分野に特にめざましい実績を残されており、大学で学んだ専門分野を生かせるのは御社しかないと考えたからです。」

 文章にすると、その多用ぶりが際立ちますが、実際の面接でこういう答え方をする例は決して少なくありません。これでは、年配の面接官でなくても、耳障りな印象を持たれてしまうかもしれません。

「御社」は必要最小限に

 ですから、できるだけ「こちらは」とか「こちらの会社は」と表現したほうが、ずっと自然です。相手が年配者であれば「貴社」を使ってもいいでしょう。もちろん、「御社」自体がNGワードというわけではありませんので、必要に応じて使うのは構いません。ただ、使いすぎに注意ということです。

 なお、銀行の場合は「御行」、病院は「御院」とする例もありますが、これらは「御社」よりもさらに歴史が浅く、不自然な印象を与えることもあります。昔どおり「貴行」「貴院」のほうが無難だと思います。


 御社の多用は耳障りというだけでなく、「いかにも型にはまった教科書どおりの答え」という印象を与えやすいもの。面接の練習の時にこの言葉を使いすぎて、クセになってしまわないよう注意しましょう。

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