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達成できない目標は無意味! 仕事で成果を出すために知っておきたい「正しい目標設定の仕方」

Shingo Hirono

2017/08/25(最終更新日:2017/08/25)


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 仕事のできる人がやっている「目標設定」。きちんと正しい方法で目標設定をすれば結果的にモチベーションや評価などに結びつき、どんどん仕事が楽しくなる。

 目標設定で得られるメリットや適切な目標設定を行うポイントを理解して、仕事の成果へと結びつけよう。

「目標設定」は到達までの過程を明確にする効果がある

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目標設定は「やらなきゃいけないこと」を明確にする

 例えば「今月の営業部での売上を1,000万円UPさせる」という目標。

 1案件ごとの売上平均額は? どれくらいのペースでアポがとれているのか? 今の営業方法以外にも効率のいいやり方はないか? 競合はどんな営業スタイルなのか? 1,000万円UPさせるには何件成約すればいいのか?

 目標設定をすれば、達成するための道筋がいくつも見えてくる。

 目標がない状態では「どんなアクションを起こせばいいのかわからない」という状況に陥るが、目標設定をしていれば直近のアクションが自ずと明確になる。

 アクションを一つひとつこなすことが、「売上1,000万円UP」という目標の達成に結びつくのだ。

 目標達成で結果を出して、会社からの評価を得よう。

目標設定で得られる3つのメリット

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 目標設定の意味はわかっても、自分にとってのメリットを理解しないままだといまいち納得できないもの。

 目標設定のメリットを知らずに、なんとなく仕事をこなしているだけの人も多いのではないだろうか。

 目標設定で得られるメリットは以下の3つである。

目標設定で得られる3つのメリット

  • 現状の課題を分析するスキルがつく
  • 仕事に取り組む姿勢が能動的になる
  • 仕事のモチベーションがアップする

目標設定で得られるメリット①:現状の課題を分析するスキルがつく

 目標設定を行なうと「設定した目標を達成するには課題をどのように解決していく必要があるか」、「最大限の成果を上げるためにはどんな方法が効果的か」などといったように、目標から逆算した上で現状を見直す習慣が身につく。

 目標設定を意識して仕事に取り組むことで、現状分析や課題解決といった能力が向上するのだ。

目標設定で得られるメリット②:仕事に取り組む姿勢が能動的になる

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 ビジネスパーソンの中には、「与えられた仕事を黙々とこなす」という受動的な姿勢で仕事に取り組んでしまっている人もいるのではないだろうか。

 「仕事で成果を出したい」と思うのであれば、まずは目標設定を行なうべきである。

 目標をしっかりと設定し、「目標達成のために自分がするべきこと」を明確にすることで、目標達成のために仕事を頑張るようになり、結果として「仕事をやらされている感」がなくなるのだ。

 設定した目標の達成に向けて努力をすれば、「能動的・意欲的に仕事をしている」と評価をしてもらうこともできるだろう。

目標設定で得られるメリット③:仕事のモチベーションがアップする

 正しい目標設定は仕事のモチベーションアップにもつながる。

 目標設定をしたら、あとは一つずつ丁寧に目標を達成するのみ。達成感を味わうと同時に自信を得ることができる。

 自分で設定した目情を達成することができたという自信は、次の仕事に意欲的に取り組むためのモチベーションにもなるのだ。

正しい目標設定のための3つのポイント

 ビジネスパーソンにとって、目標設定は自分を成長させるための重要な役割であるといえる。

 キャリアアップするための目標設定や日次業務の目標設定など、ビジネスパーソンは目標設定を行なうシーンが多い。

 ここでは、「正しい目標設定のための4つのポイント」を紹介する。各項目を確認し、目標設定をする際の参考にしてほしい。

正しい目標設定のための3つポイント

  • 「長期目標」と「短期目標」を設定する
  • 目標設定は「実現可能な範囲」で具体的に
  • 目標に否定語を使わない

目標設定のポイント①:長期目標と短期目標を設定する

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 目標設定をする上で大事なのは「長期目標」と「短期目標」をセットで考えるという点である。長期目標だけでは、「目標達成のために何をすべき」かという具体的なアクションが見えてこないだめだ。

 長期目標を設定した上で、長期目標を達成するためにどんな「短期目標」が必要なのかを考えることで、はじめて実現性の高い目標設定を行なうことができる。

 短期目標だけでは仕事のゴールが曖昧でモチベーションが下がるだけとなってしまう。上記で解説した通り、長期目標と短期目標は必ずセットで考えよう。

 また、目標設定をしたなら、必ず「いつまでに達成するか」を決めておくこと。達成期限を設けておかないと、「達成に向けて“今”なにをするべきか」が曖昧になってしまい、効果的なアクションや試行錯誤することができなくなってしまうためだ。

目標設定のポイント②:目標設定は「実現可能な範囲」で具体的に 

 設定する目標は、実現可能性が適度に高くて具体的な内容にしよう

 高すぎる目標は実現性が低いため、仕事の基準として機能しない。具体性・実現性に乏しい目標設定をして未達を繰り返してしまうと、仕事のモチベーションが下がるなど悪影響が出てしまうため注意が必要だ。

 正しい目標設定をするためには、自己の能力を考慮し、実現可能な水準で目標設定を行うことが求められる。

 しかし、あまりにも簡単な目標では達成感を味わうことはできないので、設定のさじ加減も重要である。

 実現可能な範囲での適切な目標設定、またその目標の達成を経験することで、「自分はやればできる!」という「自己効力感」を得ることができる。

 目標の設定と達成は仕事のモチベーションへとつながるのだ。
 
 目標は「頑張れば実現可能」な範囲で設定するよう心がけよう。

「やればできる!」モチベーションが向上する“自己効力感”

  • 「自分はやればできる!」という自己に対しての“有能感”や“信頼”のこと

目標設定のポイント③:目標に否定語を使わない

 目標設定をする際、「〜しない」という目標設定の仕方はNG。

 例えば、「ミスをしない」という目標設定。頭の中で「ミスをする」ことを「しないようにする」と考えるだろう。

 先に望ましくない自分の姿をイメージしてしまうと、なりたくない自分の姿にばかり意識がいってしまう。

 結果的に、否定語を使った目標は「〜しない」と決めた行動をする自分を引き寄せてしまうのだ。「甘いものを食べるな」と言われると、逆にお菓子を食べたくなってしまうときの心情に似ている。
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 また、「〜しない」というネガティブな目標は、「〜する」という目標に比べてゴールが見えづらいため、達成することが難しくなってしまう。

 ネガティブな目標設定は、何をもって達成とすればいいかわからないことが多いのだ。

 もし「〜しない」という目標設定をするのであれば、「〜しない」ためにどう行動すればいいかを考えよう。

正しい目標設定の例

  • ○:「今月の目標は売り上げを伸ばすために、新規顧客を〇〇件獲得する
  • ✕:「先月より売上を落とさない」

【番外編】チームの目標設定をする場合はメンバーの合意を得よう

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 チームの目標設定をする際は、必ずメンバーの合意を得て設定しよう。

 チームリーダーなどが一方的に目標設定をしてしまうと、せっかく設定した目標が機能しなくなる恐れがある。

 チーム全体、また個々人の実力を理解した上で適切な目標設定をしなければ、骨抜きの施策となってしまい、狙っていた結果を出すことができなくなってしまうだろう。

 チーム単位での仕事は結束力が結果を左右する。適切な目標設定を行い、それをしっかりとチームメンバーに共有することを心がけよう。



目標設定をしたらチェックシートで行動を管理しよう

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 「せっかく目標設定をしたのに達成のための行動をとれなかった」という事態は防ぎたい。

 そのため、目標を設定した際は目標達成のための行動を管理するチェックシートを準備しよう。

目標達成までの計画を立てる

 目標設定をしたら、目標を達成するまでに必要な計画を立てよう。

 下記のように、目標に合わせた最適な行動を考えなくてはならない。

目標達成をするための計画例

  • 販売ノルマが目標:販売手法など戦術を考える
  • 認知度アップが目標:広告やSNSなどのPR方法を考える
  • 新規客獲得が目標:新規営業の方法を考え直す
 目標達成をするために必要な行動を考えたら、行動の手順を決めよう。

 行動手順を決定するときは「目標の達成期限」から逆算して、一つひとつの行動を「いつまでに達成するか」を決める

 月次の行動計画、週次の行動計画、日次の行動計画などのように、大きなくくりから、小さなくくりまで、具体的な行動計画を立てよう。

 全体目標から逆算して日次の行動までの細かい計画を立てれば、自動的に短期目標が決まってくる。

 「何のために仕事をしているのか分からない」「いつまでに仕事をすればいいかわからない」という事態を防ぐためにも、細かい行動計画をしっかり定めておこう。

目標設定のアクションを管理するチェックシートを作ろう

 具体的な行動計画を立てたら、その行動計画を基にチェックシートを作ろう。

 目標を達成するための行動とその期限を一つひとつチェックシートに書き出すのだ。
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 行動達成するたびにチェックをつければ、目標を完遂する達成感を感じられる。達成感を覚えるたびに、長期的目標達成へのモチベーションも上がるだろう。

 また、この際に心がけたいのは「自分が目標に対し行ってきたアクションを後で確認できるようなチェックシート」を作ることだ。

 チェックシートから自分の仕事ぶりを反省することで、仕事を効率化することができる。

 チェックシートにはアプリを使うもよし、手帳を使うもよし。手間をかけずに作りたいのであれば、エクセルの「週ごとの課題シート」というテンプレートを使ってみよう。汎用性が高く、非常に便利だ。
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目標設定のまとめとして覚えておきたい「SMARTの法則」

 本記事で紹介した「正しい目標設定」には、SMARTの法則と呼ばれる目標設定のポイントを押さえたワードが当てはまる。

正しい目標設定は「SAMRTの法則」から!

  • S(Specific):その目標は何をやるのか具体的か?
  • M(Measurable):その目標の結果を数字で計測することは可能か?
  • A(Achievable):その目標は現実的に考えて達成可能か?
  • R(Result oriented):その目標は自分が達成したいと思っているものか?
  • T(Time bound):その目標の達成期限は明確に決まっているか?
 自分なりに目標設定をし終えたと思ったら、上記の「SMARTの法則」から5つの問いかけをしてほしい。

 5つ全てを満たしていたら、あとは設定した目標を達成するべく、日々行動するのみだ。 


 目標設定は、ビジネスのみならずあらゆる場面で自分自身の成長を促す。

 しかし、せっかく目標設定をしても、それが正しい目標設定でなければ効果は望めない。

 「今までなんとなく目標設定をしていた」という人や「目標を成し遂げたことがない」という人は、今回の記事を参考にし「正しい目標設定」をすることを心がけよう。

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