1. リスク管理を「手段」ではなく「目的」と捉えることで得られるメリット

リスク管理を「手段」ではなく「目的」と捉えることで得られるメリット

 組織が安定して成長していくために必要なのが、リスク管理です。リスク管理の必要がない状況が理想的ですが、実際そうはいきません。リスク管理はあくまで「有事」のために準備する手段です。しかし、その手段をあえて「目的」とすることで、組織が得られるメリットもあります。これは意外な発想かもしれませんが、手段を「目的」にするメリットについて説明していきます。

リスク管理を成立させるキーワードは「想定内」

 昔、「想定内」という言葉が流行しました。流行させたのはマスコミですが、その発信者は堀江貴文氏です。この「想定内」という言葉こそ、リスク管理のキーワードと言っていいでしょう。

 リスク管理には、2つのステージがあります。1つがリスクが起きていない段階での管理と、もう1つが起きてしまってからの管理です。後者は「危機管理」という言葉で、よく語られます。いずれにしても、リスクを想定した上での管理ということになるでしょう。例えば「このプロジェクトを推進していく中で、恐らくこういう展開があり、競合との間でこういう摩擦が生じるだろう」と想定する。あるいは、「この製品についてはこういうデメリットがあるから、こういうクレームが発生するかもしれない」と想定する。これがリスク管理の基本です。

リスク管理を「目的」にして得られるメリット

 こうした「想定」に基づくリスク管理は、最初にも言ったとおり、本来はあくまでも手段です。しかし現実にリスク管理が必要である以上、それに投入する人材や経費、時間などを考え、あえてそれを「目的」にすることも可能なのです。危機管理を目的とするということは説明してきたように、「想定」そのものを目的にするということです。

 つまり、様々な情報について吟味、検討し、それについての対応策を考えるということです。「想定」はリスク管理だけではなく、仕事全般に必要なことですので、全ての社員にあらゆる面で「想定」を習慣づけさせることができます。リスク管理を「目的」とするメリットは、こういった部分にもあるのです。


 ここでは、リスク管理「手段」ではなく「目的」と捉えることで、得られるメリットを紹介してきました。「手段」ではなく「目的」へと、あえて視点を変えてみることで、組織だけではなくチームに良い影響を与えることが出来るということを知っている人は少なかったのではないでしょうか。

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