1. 会社内の人事の視点から見る経営戦略の捉え方

会社内の人事の視点から見る経営戦略の捉え方

 経営理念や経営ビジョンから作られる経営戦略。経営戦略と耳にすると、売上や新規事業などの分析や、現状と課題の把握、そして組織への具体的な対策への落とし込みなどがイメージされます。

 しかしながら人事の視点から見ても、経営戦略では大切な役割を担っています。ほとんどの企業には人事部という部署が用意されていますが、その人事ではどのような経営戦略でのサポートや活動があるのかということを、ここではご紹介していきます。

経営戦略での取り組み

 はじめに、経営戦略では理念やビジョンから考えられた目的を達成するために現状とのギャップを把握し、組織的にそのギャップを埋めるべく対策に取り組んでいきます。

 新規参入や新しい製品・事業計画などの売上やコストなどを分析していく競争戦略や、人材や能力や具体策から生まれた活動の切り分けなど組織的な戦略などのように、対外的にも内外的にも環境の分析が必要とされます。また、現状や将来を見据えた社会情勢や技術開発の進歩といったことにもフレキシブルに対応していく必要があります。

 そのため、マクロやミクロ的に各方面から分析をしていき、そこから導き出された具体的な対策に取り組んでいきます。ライバル企業や業界を調べるための他社の調査だけでなく、自社においても、ヒト・モノ・カネにまつわる全ての組織で取り組んでいく必要があるため、人事セクションも経営戦略では欠かせないものとなっています。

人事にまつわる経営戦略

 経営戦略を人事の視点から見ると、以下のような項目が大きな役割になってきます。

・新規事業などの人員配置
・ステップアップなどの追加研修
・賃金や報酬の改定
・昇進や評価制度の見直し
・リスク管理の対応

 まず「新規事業などの人員配置」では、有能な社員やベテラン組だけを配置すれば良いという話ではありません。長期的な業務として確立するならば、育てるための新人育成を兼ねた配置も大切です。しかし、充分な教育と業務活動を並行するならばそれだけの人員確保も必要であり、当然人件費も考慮しなければいけません。

 また、日進月歩である技術の進歩についていくための「研修制度」を設けること、更に「賃金や報酬の改定」や「昇進や評価制度」も、個人の能力やモチベーション向上に必要不可欠です。目先の利益を出すために支出を抑えているようでは、会社としての投資を怠っているのと同じ話になってしまいます。更に、経営戦略では中長期的なスパンが必要とされるため、個人からチームと広い範囲で、マッチングやモチベーションチェックを行うような人事特有のリスク管理も重要です。ミスマッチを避けるべく、時に人事異動や面談などの軌道確認や修正も行う必要があります。

人事の視点から見る経営戦略で気を付けること

 大きな役割の項目をいくつか例に挙げましたが、注目するべきポイントは経営戦略において、特に人事では取り組みの後も柔軟に対応する必要があるという共通性です。

 一度研修を行ったからといってそのまま終わらせてしまったり、人員配置を確定したらフォローもなく無理やりやらせるなどといったように、一見費用を抑えて効率化を目指していることで経営戦略の無駄を省いているようなことも最終的には、個人の効率を下げることとなるのでスムーズな目標達成とは言えません。経営戦略では、人・物・金を長い目で見た人事の立ち振舞というのが大切なのです。

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