1. 自信を持って意思決定を行うために絶対知っておきたいたった1つの判断基準

自信を持って意思決定を行うために絶対知っておきたいたった1つの判断基準

 何かの問題にぶつかった時、意思決定に時間がかかってしまうことありませんか。自分なりに悩んで出した結論が、正しいのかどうか、判断の基準が明確であれば、いつまでも迷う必要はないはずです。自信を持って意思決定をすすめるための「ゲーム理論」という思考法について紹介します。

1. 囚人のジレンマを考える

 囚人のジレンマという言葉を一度は耳にしたことがあるかと思います。簡単にまとめると、次のようなものです。

「強盗をした2人組の囚人(AとB)が逮捕されます。自白を引き出したい警察は、AとBをそれぞれ別々の部屋に入れ、以下の4つの条件を提示しました。」
①あなたが自白して、相棒が黙秘した場合は、あなたは無罪、相棒は懲役3年になります。
②あなたが黙秘して、相棒が自白した場合は、あなたは懲役3年、相棒は無罪になります。
③あなたと相棒の両方が自白した場合は、2人とも懲役2年になります。
④あなたと相棒の両方が黙秘したら、2人とも懲役1年になります。

 あなたがこの囚人Aだとしたら、自白するか黙秘するか、どのように意思決定をしますか?Bの性格について考えてみますか?Bとの信頼関係がどれくらいなのか考えますか?このような曖昧な判断基準では、結論はなかなか出すことができないでしょう。ここで重要なのは、「相手がどうするかわからない」ということです。相手の出方がわからないというのは、このように留置場に入れられた状況でなくても、日常では当たり前のことですね。

2. 囚人Aの視点でゲームの構造を把握する

 囚人のジレンマを一つのゲームとして考えてみましょう。大切なのはゲームの構造がどうなっているのか、正しく把握することです。その上で、相手の出方がわからない以上、相手がどうあれ、あなたがどうするかを主眼に置いて、あなたの行動を決定すべきです。ここで、あなたに与えられた選択肢は、自白と黙秘の2つ。囚人Bが採り得る行動も、自白と黙秘の2つです。

①囚人Bが自白した場合
あなたが自白すると→あなたは懲役2年
あなたが黙秘すると→あなたは懲役3年
この場合、あなたがとるべき行動は「自白」です。

②囚人Bが黙秘した場合
あなたが自白すると→あなたは無罪
あなたが黙秘すると→あなたは懲役1年
この場合でも、あなたがとるべき行動は「自白」です。

 つまり、どちらの場合でも、あなたは自白した方が得をするということです。このようにゲームの構造を正しく把握すれば、判断に迷うことはありません。また、囚人Bも同じ条件を与えられているわけですから、囚人Bも自白した方が得をします。それを考えると、「互いに自白するだろう」という未来まで予測できます。囚人のジレンマは、ジレンマではなくなるのです。

3. ゲーム理論をビジネスシーンに活かそう

 ゲーム理論を日常の様々な状況に応用すれば、意思決定がスムーズになり、あれこれ悩む時間を有効に使うことができるようになります。例えば、「上司に企画の一部を変更するように求められていますが、あなたは変更すべきではないと考えている」とします。あなたは上司の意見を受け入れて変更に応じますか?変更すべきでないという自分の意思を上司に伝えますか?

 ここであなたに与えられた選択肢は、我慢するか上司に進言するかの2択です。そして進言した場合、上司の採り得る行動は、受け入れるか拒否するかの2つです。この場合でも、ゲームの構造を正しく理解し、各選択肢においてどのような結果が予想されるかを合理的に検証していけばいいのです。検証の結果、上司にとって「受け入れる」選択が妥当だとわかれば、あなたは躊躇なく進言すればよいわけですし、「拒否する」ことがわかったなら、あなたは我慢すべきなのです。日常では囚人のジレンマのようにプラスマイナスが明確なことばかりではありません。しかし、「相手の出方がわからない」ことが意思決定の判断材料がないこととイコールでないことに気が付けば、意思決定をスムーズにすすめることができるようになるのです。

 いかがでしょうか。意思決定の際に一番避けたいのが、自分の意思を曖昧にしたまま流されてしまうこと。自分の考えをはっきりさせるためにもゲーム理論をぜひ取り入れてみてください。

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