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【起業の聖地はどのようにして生まれた?】世界から注目されるシリコンバレーの成り立ち

ichiba hideki

2014/03/14(最終更新日:2014/03/14)


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【起業の聖地はどのようにして生まれた?】世界から注目されるシリコンバレーの成り立ち 1番目の画像
 アメリカ、カルフォルニア州サンタクララ・パロアルト・サンノゼ地区にあるシリコンバレー。「シリコンバレー」とは俗称でですが、その名前の由来は盆地(=バレー,Valley)に半導体メーカーを中心としてやソフトハウスが密集していることから来ています。半導体の代表的な素材シリコン(Silicon)からシリコンバレーと呼ばれるようになりました。シリコンバレーがなぜITのメッカとなったのか、その成り立ちから見ていきましょう。

スタートは半導体研究所

 スタンフォード大学の教授でノーベル賞学者のショックレー教授が半導体の研究所をこの地に設立したのがシリコンバレーのはじまりとされています。また同時期にスタンフォード大学出身者たちがヒューレット・パッカード社を設立し、これを機に大学の敷地内にスタンフォード・インダストリアル・パークとして新しい電子技術をもつ企業を積極的に誘致した結果、そこから多くのITを牽引する企業が誕生しました。

 この地域が現在ではシリコンバレーと呼ばれ、世界のIT技術を牽引し発展させていることは誰もが知っているところです。ここで育った企業にはアップル、インテル、オラクル、Yahooをはじめ全世界でも有数の名だたるコンピューターメーカーやソフトハウスがあり、その地の名声をさらに高めています。シリコンバレーから次々に発信される新しい技術は世界でも注目を集め、IT業界のトレンドリーダーとしてつねにメディアでも取り上げられるようになりました。

シリコンバレーの発展と現在

 シリコンバレーがIT業界のメッカへと成長することで、さらに大手企業もシリコンバレーに開発拠点を開設する動きが出始めました。これはシリコンバレーにはどの企業も喉から手が出るほど欲しいソフトウェアのエンジニアの獲得が大きな要因の1つです。

 クリーンエネルギーやエコシステムが提唱されている現在では、既存のハードウェアに新たなソフトウェアを載せることで新しい価値観を生み進化させる鍵を握っています。それを顕著に表しているのが近年の自動車メーカーです。世界の大手自動車メーカーはこぞって開発拠点をシリコンバレーに開設しています。環境に優しい車の製造が急務の自動車業界。昔とは違い現在の制御システムには少なくとも25~50のマイクロプロセッサが搭載され、高級車になればその数は100を超えると言われています。世界的にも注目を集め各社の開発競争が激しくなっているハイブリッド車は、既存の車体本体のハードウェアに制御系のシステムを搭載し、いかに効率よくかつ利便性を高めるかが重要になってきています。この業界において各社が求めているのが高い技術と斬新な発想をもったエンジニアなのです。

これからも世界にトレンドを発信する

 シリコンバレーには、世界各国から集まってきた優秀な経営者が多くいる地です。そして、優秀な経営者と交流が持てる機会も多く存在します。シリコンバレーで仕事をしていれば、優秀な経営者から情報を得たり、大企業とコラボレーションする可能性もあります。そして、他の地域と大きく違うのは、多額の金額を投資できるインベスターが多く存在するという点です。これらを背景にシリコンバレーで生まれた多くの企業はさらなる躍進をとげ、新しいサービスを提供し続けています。

 いまでは多くの人が手にしているiPhoneやスマートフォンもこの地から生まれました。世界各地では第二のシリコンバレーを目指して、国が援助をして誘致を行っている地域もありますが、今後もしばらくは本家シリコンバレーはITのメッカとして時代のトレンドを発信していくでしょう。

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