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【プレゼン資料のテクニック】キレイな流れの企画書を作る方法

Yuta-Hoshi

2014/02/04(最終更新日:2014/02/04)


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【プレゼン資料のテクニック】キレイな流れの企画書を作る方法 1番目の画像
 プレゼンの企画書の優劣は、話の流れの美醜と呼応します。つまり、「話が美しく流れている企画書は優秀」ということです。それでは、どうしたらきれいな流れの企画書を作ることができるのか? その問いの答えを得るには「先人の智恵に学ぶ」のが一番。古来より伝わる「物語」のテクニックをマネすると、自然に優秀な企画書ができるのです。

「起承転結」と「序破急」

 「物語構成の基本は『起承転結』である」と古くから言われています。もっともわかりやすい例が四コママンガでしょう。1コマ目に発端が提示され、2コマ目がそれを受けての話の継続、3コマ目にそれまでとは違った話の展開が示され、最終コマで意外な「オチ」がつくというスタイルです。
 
 一方、能楽に起源を持つ「序破急」という構成もあります。考え方は、基本的に「起承転結」と同じで、「起」と「承」をいっしょにしたのが「序」と考えていいでしょう。どちらも「発端→展開→結論」という流れです。ただ、実際に企画書を作成するにあたっては、「起承転結」よりもシンプルな「序破急」、つまり3段構成方式を取り入れたほうが、作業がスムーズに行くはずです。

川の流れと話の流れ

 「流れ」という言葉はもちろん、川の流れに由来するものです。川には源流があり中流があり、下流があって海などに注ぎます。この海に当たるのがプレゼンの聴き手の「ハート」と言っていいでしょう。前項の「序破急」がその大きな流れの基本パターンですが、気づいて欲しいのが「淵と瀬」。川には、水がスムーズに早く流れる「瀬」と、湾曲しているためにそこで水が滞る「淵」とがあります。きれいに作られすぎているプレゼンの企画書は「瀬」ばかりで、「淵」がないというケースが少なくありません。一見「完璧」と思われるプレゼン企画書が、実際には思うような反応を得られないということがありますが、多くの場合、この「淵」の欠如がその原因です。「淵」を「話の遊び」と言い換えるとわかりやすいでしょう。必要な論理展開に終始する話には、この「遊び」がありません。

 そのため、話がさらさらと流れるばかりで、聴く側は、「話は理解できたけれど、心には響かなかった」という感想を持ってしまうのです。そうした残念な結果にならないためには、「遊び」がぜひ必要なのです。

話の遊び、「淵」とは? 

 プレゼン企画書の中で「淵」の役割りを果たすのが、「ちょっとした横道散歩」です。企画書を作成するときに、わざと「横道」を用意するというテクニック。「余談」と言ってもいいのですが、ふつうの「余談」よりはテーマから離れない「一口メモ」や「うんちく」のような話と考えて欲しいと思います。
 
 たとえば、新しいプロジェクトに関するプレゼン企画書であれば、そのプロジェクトと直接関係がないように見えて、実は関連性があるテレビドラマの話などを盛り込むようにしてはどうでしょうか。それが「遊び」、つまり「淵」となって、そのあとの「瀬」が、より速く美しい流れに感じられるという、これは人間心理のツボをついた上手なプレゼンテクニックなのです。

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