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自分には向いてない? 営業職に不向きな人と営業職向きな人の違いとは

Junko Anma

2017/06/25(最終更新日:2017/06/25)


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自分には向いてない? 営業職に不向きな人と営業職向きな人の違いとは 1番目の画像
 営業職として、日々、外回りにいそしんでいるビジネスパーソンはたくさんいることだろう。思うように結果が出せなかったり、顧客とのやりとりが上手くいかなかったりして、悩んだ経験があるかもしれない。

 営業職では、商品の売り込みだけでなく、ヒアリングや接待での盛り上げなど、求められる仕事内容は多岐に渡る。「もしかして自分、営業職に向いていないのでは?」そんな思いが頭をよぎる人に向けて、営業職の向き不向きをまとめてみた。

営業職に不向きな人の9の特徴

 営業職に不向きな人には、どのような共通点があるのだろうか。営業職に向いていない人の特徴9パターンをみてみよう。

9つの特徴に当てはまったら要注意!

  • 空気を読めない
  • 謝ることができない
  • 自己管理ができない
  • 完璧主義
  • 自信がない
  • 人付き合いが上手にできない
  • 人に合わせてしまう
  • プライドが高い
  • ストレスに耐えられない

営業職に不向きな人の特徴①:空気を読めない

 営業職に不向きな人の1つ目の特徴は、空気が読めないことだ。空気が読めないというのはつまり、会話中に相手が求めている話題を提供したり、相手の気持ちを汲み取って共感したりすることが苦手だということだ。

 営業職で結果を出すためには、相手が何を望んでいるのかを見極める力が不可欠だ。顧客とコミュニケーションをとる間に、顧客はどういう性格の人で、どんなものを好むのかを察する必要がある。空気が読めない人は、顧客のニーズを見極める力が弱いといえる。

取引先との会話では要注意! 空気を読むための注意点

  • 質問に対して相手が言葉を濁したら、深追いしない
  • 質問に対して相手が具体的な内容で返してきたら、さらに会話を広げる
  • 相手が熱心に話しているときは、話の腰を折らない
 相手に質問をするときは、相手の答え方から「これ以上聞いてはいけない話題」か「会話を広げるきっかけ」かを判断しよう。

 自分の質問に対して、「ああ、ちょっとね」「ええ、色々ありまして」などと相手が言葉を濁したら、その話題は深追いすべきではない。別の話題に切り替えよう。

 一方、質問の答えが、5W1H(いつ、だれが、どこで、なにを、なぜ、どのように)の要素で具体的に返ってきたら、さらに話を掘り下げよう。相手が質問に詳しく答えてきているということは、話したいことがあり、話す気もあるということだ。「そうですか」と会話を終わらせてしまうのはよくない。

 相手が話しているときは、話が途切れるまでじっくり話を聞こう。聞き役に徹するのだ。熱心に話をしている人の、話の腰を折ってはいけない。話の腰を折り、自分勝手に話を始めてしまうと、相手からの印象は悪くなる。まずは相槌を打ちつつ、相手の話を聞き、タイミング図って自分の話を始めよう。

営業職に不向きな人の特徴②:謝ることができない

 営業職に不向きな人の2の目の特徴は、謝るのが苦手なことだ。営業をしていると、頭を下げて謝らないといけない場面がたくさんある。

 顧客から、商品に対して「思っていたものと違う」などとクレームを受けた場合は、まずは頭を下げて謝らなければならない。その後に相手から事情を詳しく聞き、自分の伝え方に問題があったのか、それとも顧客の単なる勘違いなのかを確認しよう。顧客を立てるコミュニケーションが、営業職には重要だ。

 営業職として働いていると、自分に明らかな非があるわけではなくても、頭を下げて謝らなければならない場面はたくさんある。例えば、売り込んだ商品に欠陥がみつかり、顧客からクレームを受けたときだ。

 商品の欠陥は営業のミスではなく、開発側のミスである。しかし、自信をもって商品を売り込んだ営業職として、自社商品の欠陥についてはしっかり謝罪しないといけない。素直に謝ることができないと、顧客を怒らせて取引が中止になってしまうこともある。

営業職に不向きな人の特徴③:自己管理ができない

 営業職に不向きな人の3つ目の特徴は、自己管理ができないことだ。営業職は自分でスケジュールを組むことが多い。自己管理ができないと、成果をあげる営業をすることはできない。

 ノルマ達成に向けて、自分で目標を設定しよう。目標から逆算して、いつまでに何をすべきか、自分の行動を決める必要がある。先を見据えることもなく、漫然と仕事をこなしながら時間が過ぎていってしまうという人は、営業職に不向きだ。

 また、営業職の多くは外回りの仕事だ。人と会う約束もたくさんあるだろう。何時にどこに行って誰と会うのか、綿密にスケジュールを立てて、その通りに動けなければならない。時間にルーズで遅刻癖があったり、待ち合わせ場所を間違えたりするようでは、営業職には不向きだろう。

 営業職として働くならば、重要な商談の前夜に飲みすぎる、というようなこともあってはならない。二日酔いで商談に行って、結果が出せるだろうか。営業職として働くならば、自分の行動を、常にマネジメントしていくことが必要だ。

営業職に不向きな人の特徴④:完璧主義

 営業職に不向きな人の4つ目の特徴は、完璧主義であることだ。100%を目指すことにこだわっては、営業職の仕事は務まらない。

 仕事の進め方について完璧主義で柔軟性に欠ける人は、営業職としては不向きかもしれない。営業職は、顧客の都合に振り回されがちだ。予め、話の流れや営業をかけるポイントを考えて商談に臨んでも、思い通りにいかないことの方が多い。営業職は、商談が想定通りに進まなくても、臨機応変に対応して取引を成立させなければならない。
 
 また、営業職を続けていくためには、失敗してもすぐに切り替えるマインドが必要だ。営業職の仕事には、失敗がつきものでもある。何件も営業をかけても、断られたり、間違った情報を伝えてしまったり、もう少しで取引成立できそうな顧客が突然離れてしまったりすることはある。仕事が完璧にこなせなくても、気を落としてはいけない。

 結果を出すことができる営業マンは、商品を買ってくれそうな相手に、商品の提案を柔軟に行う。また、営業を断られても深く気にしていない。自分の商品を求めている人に出会うために営業件数を増やすのだ。

営業職に不向きな人の特徴⑤:自信がない

 営業職に不向きな人の5つ目の特徴は、自信がないことだ。自信をもつことができないと、営業職として自社商品やサービスを魅力的に売り込むのは難しい。

 商談を成功に導くのは、自信であるといっても過言ではない。営業が自信満々の態度を示せるか否かで、顧客から信頼を獲得できるかどうかが決まる。営業は、背筋をぴんと伸ばし、胸を張って、はきはきと商品を紹介しよう。

 顧客は、自信満々の態度を見て「この人が勧めるなら安心だろう」と営業を信頼し始める。信頼を得られれば、取引しやすくなる。

 自信の裏付けのためにも、自社商品と他社商品を比較し、自社商品の強みを熟知しておこう。自分が販売するモノやサービスに自信をもってないと、営業成果にはつながらない。

営業職に不向きな人の特徴⑥:人付き合いが上手にできない

 営業職に不向きな人の6つ目の特徴は、人付き合いが上手くできないことだ。結果を出せる営業マンは、顧客や取引先の担当者と上手に付き合い、信頼関係を築く。人付き合いが上手でないと、信頼関係を築くのが難しい。

 顧客との付き合い方は、営業成果に直結する。顧客と上手に話をして、相手のニーズを的確に聞き出して、顧客との信頼関係を築くことが大切だ。顧客が求めているものを常に提供し続けることで、顧客からの信頼を得て、長く取引を続けることができる。相手のニーズを把握する力が高いほど、顧客に気に入られ、営業成果につながるのだ。

 また、営業職が常に戦わなければならないのが、ノルマだ。営業ノルマを達成することが、会社の利益にも、自分のキャリアアップにもつながる。営業職のノルマの多くは、チーム単位で設定されている。つまり、営業は団体戦なのだ。チームとしてノルマ達成を目指すうえでは、一緒に働くメンバーとも良好な人間関係を築いていかなければならない。

営業職に不向きな人の特徴⑦:人に合わせてしまう

 営業職に不向きな人の7つ目の特徴は、人に合わせてしまうことだ。いつも人に合わせてしまいがちな、お人好しの人は、営業職には不向きかもしれない。  

 営業の目的の先にあるのは、利益を出すことだということを忘れてはならない。顧客に対してなるべく魅力的な条件を提案し、喜んでもらうのはいいことだ。しかし、顧客の主張にノーと言えず、無理な取引を成立させては意味がない。必要があれば、顧客に対して強く出ることができないと、営業職は務まらないのだ。時には「相手の希望を通せなくても仕方がない」と割り切ることが必要だ。

 商談を成立させるためには、顧客と良好な関係を築かなければならない。顧客と良好に付き合うためには、「いい人」であることは確かに大切だ。しかし、「お客様が第一」になりすぎて会社の利益につなげられない人は、営業職には不向きだろう。

営業職に不向きな人の特徴⑧:プライドが高い

 営業職に不向きな人の8つ目の特徴は、プライドが高いことだ。プライドが高い人は、素直に謝ることができなかったり、取引先と上手に付き合えなかったりして、営業職として成果を出すのが難しくなる。

 営業職は、「企業の顔」でもある。企業の顔として、顧客や取引先には好印象をもってもらわなければならない。好印象を持ってもらうためには、常に顧客や取引先を立てて付き合っていく必要がある。プライドが高く、心の中で他人を見下してしまうような人は、営業には不向きだ。

 さらに、企業の顔であるがために、クレームや批判を一番に受けなければならないこともある。プライドが高い人は、「どうして自分が謝らなければならないんだ」と思い、素直に謝れなかったり、謝り方に失礼があったりしてしまう。商談を成立させるためには、頭を下げて謝らなければいけない機会がたくさんある。余計なプライドを捨てることができないと、営業職としては働いていけないだろう。

営業職に不向きな人の特徴⑨:ストレスに耐えられない

 営業職に不向きな人の9つ目の特徴は、ストレス耐性がないということだ。打たれ強い人の方が、営業職には向いている。

 営業職ではクレーム対応が求められる可能性がある。顧客から理不尽で冷たい言葉をかけられることもしばしばあるものだ。誰しも、他人から貶められたり怒られたりするのは嫌なもの。しかし、いちいち傷ついていては営業職は務まらない。

 また、営業職は常にノルマ達成を目指して仕事をしなければならない。なかなか契約が取れず、ノルマにとどかなくて悩むこともたくさんあるだろう。結果が出せないと、上司に嫌味を言われたり、会社での評価が下がったりなど、大きなストレスを抱えることになる。それでも、営業職として仕事をこなすためには、常に前向きに目標に向かって努力できなければならないのだ。ストレスに負けてはいられない。

営業職で成果を出すために、必要な3つの能力

自分には向いてない? 営業職に不向きな人と営業職向きな人の違いとは 2番目の画像
 営業職に不向きな特徴があっても、簡単に仕事をやめることはできないだろう。そんな人が営業で成果を出すためには、情報収集が得意であること、臨機応変な対応力があること、相手の話を引き出す聞き上手であること、という3つの能力が必要だ

3つの能力を鍛えて営業職で成果を出そう

  • 情報収集能力
  • 臨機応変な対応力
  • ヒアリング能力

営業職に必要な能力①:情報収集能力

 営業職が集めるべき情報は大きく分けて3種類ある。1つ目は「顧客に関する情報」、2つ目は「業界情報」、3つ目は「雑談のネタ」だ。

 営業職が成果を上げるためには、顧客との信頼関係を築かなければならない。そのために、顧客に関する情報を収集する能力が必要だ。顧客の悩みを常にリサーチし、顧客のニーズを満たす、的確な営業活動をしていこう。顧客の新規開拓をする際は、相手がどんな性格の人で、どんなものを求めているのかなど、取引を進めるために必要な情報を集めよう。

 営業する際、業界情報を知っていればいるほど交渉は有利になる。業界の競合商品と比べて、自社商品にはどんなユニークポイントがあるのかを説明できるからだ。また、業界の最新情報を知っていれば、いち早く新しい提案ができる。

 また、情報として収集しておくべきは、商品関連の知識だけではない。日ごろから雑談のネタを吸収しておくと、会話の引き出しが増える。営業職では、会話で場を盛り上げなければいけないことがたくさんある。会話力を上げる手段の一つとして、「物知り」になることは効果的だ。日ごろから情報収集ができる人は、営業職として成果を出していけるだろう。

営業職に必要な能力②:臨機応変な対応力

 営業職として成果が出せる人は、臨機応変な対応ができ、行動力がある。営業職として、常にフットワークは軽くありたい。

 営業職として働いていると、気まぐれな顧客に振り回されることがたくさんある。それでも、顧客の急な予定変更や少し無茶な要望に、可能な限り対応していこう。どんなときでも素早く対応していれば、顧客から「あの人に頼めば早い」と評価してもらえるだろう。

 また、顧客と良好な関係を築くために、顧客の好みを知ろう。顧客の好みのお菓子を手土産にしたり、趣味をリサーチして話題に挙げたりしてみよう。おもてなしの心をもって接すれば、顧客も心を開いてくれるはずだ。商品の売り込みだけではなく、自分を売り込むための行動をとれる営業は大きな成果を残せるはずだ。

営業職に必要な能力③:ヒアリング能力

 営業として成果を出すには、「ヒアリング力」が必要だ。顧客のニーズをくみ取り、必要な商品や企画をピンポイントで提案していく力があれば、商談を成功させることができるだろう。的確な質問をして、顧客に話させることで、相手の好みや困っていることを聞き出そう。

 どんなに話すことが得意でも、自分が一方的に話していては成果を得られない。面白い話で会話を盛り上げる力は、確かに営業には必要だ。しかし、営業職として、顧客が何を必要としているのかを見極めるためには、相手の話を聞くことがもっとも大切なのだ。


 営業職に不向きだと悩んでいる人も、できることから始めてみよう。自分のどんな部分が成果を遠ざけていたのか分かったら、直す努力はできるはずだ。考え方を一つ変えたら、営業職として成果を出していけるようになるかもしれない。

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