営業担当者として、取引先を訪問するときに手土産を持って行くことは往々にしてあるものだ。
そんなとき、手土産をいつ渡せばよいか迷うことも多いだろう。手土産を渡すタイミングで悩む人のために、本記事では、失礼にならない手土産の渡し方をしっかり確認しておきたい。
ビジネスの場での手土産を渡すタイミング
本記事のまとめ
- 手土産は相手との関係やシーンに合わせて挨拶時・会話中・商談後に渡す
- 渡すときは、上席の人に・上司から・紙袋から出すのがマナー
手土産を渡すタイミング①:最初の挨拶の時に渡す
ビジネスの場において、手土産を一番渡しやすいのは最初の挨拶や名刺交換を済ませた直後のタイミングだ。
前回の訪問で先方の好みを知って選んだ手土産であれば、最初に渡すことで話題のきっかけ作りにもなる。
とくに、お礼やお詫びを目的とした訪問の場合には、最初に手土産を渡すように心がけよう。腰を下ろす前に、必ずお礼やお詫びの言葉を添えて手土産を渡してほしい。
他にも、生ものや冷凍物を持っていったときはすぐにお渡しし、要冷蔵である旨を伝えるべきだ。
ただし、例外もある。自分が無理なお願いをするような場合だと、顔を見てすぐに渡すのは「下心あり」と思われる可能性もあるのだ。
取引相手の心象を害さないように、シーンに合った判断が必要が最善となる。
手土産を渡すタイミング②:会話の途中に渡す
すでに親しい間柄なら、会話が一度盛り上がって一息ついたところで渡すのも好感度の高いタイミングである。
次の会話につながる話題にもなり、相手の気持ちもほぐれているため、快く受け取ってもらえるはずだ。早めに渡したい場合や、渡すのを忘れてしまう場合は、このタイミングで渡すのもよいだろう。
手土産を渡すタイミング③:商談が落ち着いたあとに渡す
営業の場合の手土産は、商談のあとのタイミングで渡すこともある。
商談後に手土産を渡すことは「最初に渡すことでお願いを聞いてもらおうという下心」を疑われないようにとの気遣いでもあるが、商談を受けてくれたことへの感謝の意でもあるのだ。
ビジネスマナーに厳しい相手であれば、きちんと話が終わったあとに、時間を割いてもらったお礼を伝えながら渡すと、とてもよい印象を与えられるだろう。
手土産を渡すタイミング3つ
- 手土産を渡すタイミング①:最初の挨拶のときに渡す
- 手土産を渡すタイミング②:会話の途中に渡す
- 手土産を渡すタイミング③:商談が落ち着いたあとに渡す
手土産を渡す時に気をつけるべきマナー
手土産マナー①:先方の上席にいる人に渡すようにする
ビジネスの場において、手土産を渡す際は先方の上席にいる人に渡すようにしよう。
訪問先の担当者が2人以上いた場合は、立場が上だと考えられる上席の人に渡すのが手土産を渡すときの正しいマナーである。
ただし、取引先との関係やタイミングもあるため、上席の人ではなく、普段の担当者に渡す方がやり取りがしやすい場合もあるだろう。
スムーズに手土産を渡せるよう、臨機応変な対応が必要なのだ。
手土産マナー②:上司が同行している時は、上司に渡してもらう
手土産を渡す訪問先に上司が同行している場合は、上司から手土産を渡してもらうのがマナーである。
会社単位でのやり取りでは、会社を代表しているという意味を込めて、上司を立てるのが一般的だからだ。
上司を立てることによって、ビジネスマナーがしっかりついているという印象を与えられるだろう。
手土産マナー③:紙袋から手土産を出して渡す
ビジネスの場で手土産を渡す際は、必ず紙袋から出して渡すようにしよう。
紙袋は、運んで来る間に中身を汚れから保護する意味を持っているため、相手には汚れていない中身だけを渡すべきだからだ。
立ったまま渡す場合には、素早く出して紙袋をソファの横など邪魔にならない場所へ置き、正面を相手に向けて渡す。
ただし、商談後に渡したいときや、サイズの大きなものを持って行った場合には、袋に入れたまま椅子の上に置いておくほうがよいこともある。
相手に渡す手土産を足元に置くのは厳禁な上に、テーブルの上に置いたまま商談を進めるのも失礼にあたってしまう。あとで渡す場合には、手土産の置き場所に注意してほしい。
どうしても紙袋のまま渡さなければならない場合には「袋のままで失礼します」と一言添えよう。
手土産を渡す時のマナー3つ
- 手土産マナー①:先方の上席にいる人に渡すようにする
- 手土産マナー②:上司が同行しているときは、上司に渡してもらう
- 手土産マナー③:通常の場合、紙袋から手土産を出して渡す
ここでは、ビジネスにおける手土産の渡し方とタイミング、マナーについて紹介した。
実は手土産を渡すタイミングについて、絶対にここで、という決まりはない。重ねて述べるが、その他のマナーと同じく、相手の心象を最善に考えて臨機応変に見定めることが求められる。
手土産を渡す際のビジネスマナーをしっかり身につけておくことで、営業力の向上にもつながるはずだ。きちんと卒なく渡すことで、商談をスムーズに進められるビジネスパーソンになってほしい。
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