「タモリ」さん。「明石家さんま」さん。
司会者として地位を確立している彼ら。
会話のタイプは異なるものの、「人を惹きつける」という点がタモリにも明石家さんまにも共通している。
2人にはそれぞれ、どのような会話の特徴があるのだろうか?
【トーク術】「タモリ流」の話し方
会話の相手が口下手な人でも自然と会話を切らさずにトークできるのが、タモリ流トークの特徴と言っていい。
そんなタモリ流の話の広げ方には、今すぐにでも使える会話術がたくさん眠っている。
相手と会話していても、なかなか話が広げられずに困っている……という人は、タモリ流トーク術を参考にしてみよう。
タモリ流トーク術①:相手の変化に敏感になる
髪を切ったり、服装がいつもと違ったりするときは、積極的にそれを拾ってくれるのがタモリ流トーク術の一つ。
タモリの場合は、その変化を「褒める」方向に持っていくのが上手なのだ。「やせた?」や「髪切った?」などと相手の変化に対して質問をすることで、相手も会話がしやすくなる。
さらにそこから「やせるためにどんなことやっているの?」「どこで髪を切っているの?」と、会話を広げていく。
会話を広げる際、タモリ流トーク術では必ず褒める方向に持っていくのが肝要だ。
自然に褒めながら会話を広げることで、会話をしている相手が不快な思いをすることがなくなる。
とにかく、まずは会話を広げる「種」として、相手の変化に敏感になることから始めてみよう。
タモリ流トーク術②:聞き上手である
「会話上手」は一方的に自分から話すのが得意、と同義ではない。
会話上手の第一歩は「聞き上手」になること。タモリ流トーク術は、相手にいろんな質問をすることで会話を盛り上げているのだ。
聞き上手になるコツは、“相手が話したい”と思っていることを的確に読み取ること。
そういった相手が話したいことを読み取るためにも、“質問”はとても有用なものだと覚えておこう。
相手に心地よく話してもらうためにも、以下のポイントを押さえて聞き上手を目指そう。
タモリ流トーク術「聞き上手」になるポイント
- 「相手が話したい」と思うことを読み取るために質問をする
- 自分の関心のない話でもきちんと最後まで聞く
- 話を聞いているときは適切なタイミングで質問をしたり、相槌をうつ
タモリ流トーク術③:知識が豊富である
タモリ流トーク術でいうところの“知識”は、多くの人が知っていることに関する一般的なもの。
自分の趣味の知識が豊富なのはもちろん大切だが、人によってはその話を振っても通じないことが多々ある。
それに対して、食べ物やお酒、メジャーな音楽など、一般的に知られているようなジャンルの知識を深めておくと、会話のネタとして活躍するのだ。
タモリの知識は、コアな知識から一般的なジャンルの知識まで、非常に幅広い。「名司会者」たる所以は、その知識量も関係しているのかもしれない。
【トーク術】「明石家さんま」流の話し方
多くの笑いを、お茶の間に届ける明石家さんま。
彼の話し方には、気づいたら聞き入ってしまう特徴がある。
なんとなく彼が出ている番組を見ていたら目が離せなくなって、笑っている……そんな経験がある人もいるのでは?
さんま流のトーク術には、「とにかく相手の話す内容を盛り上げる」という強みがある。
明石家さんま流トーク術①:さんまさんの素晴らしい相づち術
さんま流のトーク術で触れておかなければならないのが「相づちのうまさ」。
タモリ流トーク術でも伝えたが、会話上手の近道は「聞き上手」になること。タモリ同様に、明石家さんまも人の話を聞き、話題を引き出すのが非常にうまいのだ。
さんま流トーク術で、聞き上手になるのに必要不可欠なのが「相づち」。明石家さんまとゲストの会話を重い浮かべてみると、明石家さんまは相づちの回数がとても多い。
そんな彼の相づちには「3種類」ある。
明石家さんま流! 相槌テクニック3つ
- 短い相槌:「うんうん」「なるほどー」
- 続きを促す相槌:「それでそれで?」
- 反復の相槌:「つまり○○なのか」
この3つの相槌を上手に組み合わせることで、相手が話しやすい環境を作っているのがさんま流トーク術の真骨頂。
相槌を上手に入れることができれば、相手の気持ちをぐっとつかむことができる。
明石家さんまは相槌の使い方、使うタイミングが絶妙なのだ。
明石家さんま流トーク術②:「現在→過去→未来」で親近感を持たせる
さんま流トークではよく「現在→過去→未来」という話の流れが見られる。
今の話から始まり、過去のことについて話題を振って、次に未来の話をするのだ。そして最後には、再び現代の話に戻ってくる。
実はこの話の流れは、カウンセリングの流れを汲んだコミュニケーション手法の一つなのだ。
この会話の流れを意識することで、初対面の人からも警戒心を持たれずに会話を引き出すことができる。
タモリ&さんまトーク術のまとめ:「会話上手」は「聞き上手」
タモリとさんまの共通点は「人から話を聞き出すのが上手い」
タモリと明石家さんまは、話のテンポも会話の持っていき方も、全く異なるタイプだ。
その根底には「人から話を聞き出すのに長けている」という共通点がある。相手から会話を引き出すことでトークが盛り上がり、彼らが「話し上手」に見える——というのが話し上手の実態なのだ。
「上手く会話をしなければ」と、自分の話をすることに焦るのは一度やめてみよう。
相手の会話を引き出すことを始めるのが「話し上手」になるための最短ルートかもしれない。
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