1. 意外と知らない“コーチング”と“ティーチング”の違い - 共通していることは「相手の力を引き出す」

意外と知らない“コーチング”と“ティーチング”の違い - 共通していることは「相手の力を引き出す」

 部下を育成する際に「コーチング」と「ティーチング」という2つの言葉があります。似たような言葉ですが少し意味が違うのだろうという認識を持っている人はいるかもしれないですが、具体的にどういうものなのか、あまり知らないでしょう。「コーチング」と「ティーチング」はシーンや相手によって使い分けることが大事で、使い分けることによって教える効果もあがるのです。コーチングのメリット、ティーチングのメリットや使うべきシーンをまとめました。

コーチング:「部下の意見を引き出す」

 コーチングは「この仕事はどのように進めますか?」「スケジュールはどのように考えますか?」などと、リーダーが質問しながらメンバーから答えを引き出していく方法です。コーチングを行うことによるメリットは2つあります。

 1つめが自立型人材を育成できる点です。メンバーが質問しながら答えを引き出すことによって、自ら問題を見出し、自ら考え、自ら行動し、解決できる「自立型人材」に育てることができるのです。2つめのメリットは相手の考えやアイデアを引き出しやすい点です。質問をしたり、対話を重ねることによって相手の考えやアイデアを引き出しやすくなります。日産のCEOで有名なゴーン氏は、従業員のモチベーションを高めるために、あらゆる組織の社員と積極的にコミュニケーションをとることを実践しました。社員の意見やアイデアを聞き、受け入れ、議論をすることで、社員のモチベーションを高めていきました。

 コーチングが向いているシーンは、相手の習熟度が高ければ高い時です。投げかけられた質問に対し自ら考え、自ら答えをだすことができ、問題に対する答えは本人がもっているので有効的です。もしくは相手がどんなことがやりたいのか?を探るときにも使えます。コーチングとは情報をある程度もっている人に対して、質問を通じてやりたいことを引き出す手法なので非常に使いやすいです。

ティーチング:「仕事の仕方を教える」

 ティーチングとは「この仕事はこのように進めてください」「スケジュールはこのようにお願いします」といったようにリーダーがメンバーに仕事のやり方を具体的に指示する教え方です。ティーチングを行うことによるメリットも2つあります。

 メリットの1つめはやり方や価値観の統一を図ることができる点です。複数の人間に同じ内容を学ばせることに優れた形式であるためルールの徹底やマニュアル指導に向いています。もう一つのメリットは「気付き」を与えて新たな「意欲」を喚起させることができる点です。「気付き」とは自分の仕事のやり方や能力について、自分の悪い点、足りない点、直した方がよい点などを明確に理解し、改善の必要性を認識することです。それらに気付き、積極的に直していく努力ができれば仕事の効率や質を向上させることができるのです。

 ティーチングが向いているシーンは知識も経験も少ない人を教育するときです。会社のことや仕事の進め方などを知らない新入社員に対して教えるのに適しています。また講義形式のように同時に大勢の相手を育成するときも向いています。これは講義形式が情報伝達という一方通行な手法のため、適しているのです。

どちらの方法においても大切なこと

 コーチングもティーチングも「学習」に向けて行われているものです。自分で考え行動し、その結果に責任を持つことのできる自律型の人材を育てるためには「学習」が重要です。その効果的な「学習」のためにはコーチングとティーチングをうまく使い分ける必要があるのです。ただ、コーチングが有効なのにティーチングを行ってしまうと、自分で考えて判断する能力が養われなくなってしまうので注意が必要です。しっかり相手の可能性を信じ、相手が本来持っている力を発揮させるという気持ちを持つことが、どちらの方法を使うにしても大切なことです。



 コーチングとティーチングはそれぞれメリットがあり、適したシーンがあるのです。相手に合わせてどちらを使うか判断するようにしましょう。ただ、どちらを使うにしても相手の本来を持っている力を発揮させるということは忘れないようにしましょう。

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