1. 「管理職はつらいよ」――管理職の失敗事例から学ぶ、管理職としてのあるべき姿

「管理職はつらいよ」――管理職の失敗事例から学ぶ、管理職としてのあるべき姿

by VirginMoney

管理職はつらいよ

 上司と部下の板挟み、そんなポジションにいる管理職には、人をマネジメントする力が必要とされる。それぞれが好き勝手に発言するなかで、それらの意見をまとめるのは非常に体力を消費します。インターネット上でもブログや知恵袋などで「中間管理職になったのですが、精神的につらいです」といった内容の書き込みが多く存在する。

 そんな世の中の風潮なのか、管理職というポジションにはなんとなく息苦しいイメージがある。板挟みにもめげず、着実に業務をこなす管理職の方がいる傍ら、いわゆるダメ管理職と呼ばれてしまう人たちもいる。彼らと同じ失敗を犯さぬよう、ダメだと思われてしまう管理職をの例を紹介していこう。

事例1「進捗管理が出来ない管理職」

 進捗管理は管理職の大事な仕事の一つである。とある管理職のAさんが過去に図らずも20代の前半でとあるプロジェクトのリーダーをやることになってしまった時には、一日のうち1時間程度は自分の下についた方の仕事の確認や、ガントチャートのチェック・手帳に予定を書くのに追われていた。

「そんなに毎日チェックに時間を費やして、時間の無駄じゃないか」と周囲のリーダーには笑われたものだ(周囲は皆主任級)。自分でも要領が悪いなあ、と思いつつ、なれないままに進めていた。それに対して周囲はやけに余裕で、一人だけ残業が多い日々が続いたのだった。

 だが、1ヶ月後の進捗確認の時に発覚したのは、自分以外のプロジェクトすべてが状況に対して大幅に遅れているということだった。周囲の誰も、仕事は進めていたのだが進捗の「管理」は誰もやっていなかったのである。

「だって人に対して仕事が多すぎるんです、当たり前でしょう!」

 部長に叱られた主任が発した言葉である。

「だったらそれを調整して出来るようにするのが上の仕事だろう!」

 それが部長の返事だった。

事例2「部下の管理が出来ない管理職」

 上司のBさんは、主任になった時、部下を集めて言った。「おれは、基本的には皆の責任でやってもらいたいと思っている。自分で正しいと思ったら確認なんかせず、どんどん進めてもらいたいと思っている」

 いや、明らかに間違いだろう!という雰囲気だったが、更に上の人間は同席していなかったため、その場はそのまま終了した。

1ヶ月後、その部署はどうなったか?

 経費が大幅にオーバーするし、予算的な部分を認識せずにどんどん周辺業者の提案に「いいですよ」「じゃあそれで」という部下が続出、経費が大幅にアップして、月末の経費見直しの時点で課長が目を回す。仕事の押し付け合いが発生し、新規の業務が発生した時、業務調整する主任がいないため「受けた人がやる」状態となり、更に周囲の状況を「見てみないふりをする」部下が続出。仕事を押し付けあう状態となり、真面目な部下の残業だけがどんどん増える状況が発生した。

 もちろん周囲は大ブーイング。しばらくしてから彼は降格されてしまった。

以上を踏まえた管理職のあるべき姿

 管理職でない人は基本的に、自分の与えられた業務をしっかり遂行することが大切。その他、管理職のサポートをすること、後輩の面倒を見ることなどもある。これらの点が合格点に達していれば、管理職に昇格する可能性が高いのではないかと思われる。営業職であれば、営業成績が良ければそれだけで昇格することも十分ありえる。個人レベルの業務が期待通りに遂行できればよいわけだ。

 一方、管理職の業務は、マネジメント=管理。自分の担当業務を持ちながらマネジメントを行うプレイングマネジャーにしても、求められる最大の役割はマネジメントだ。
「名選手は名監督にあらず」という言葉があるように、プレイヤーとして優秀な人でも、マネジャーとしては能力を発揮できないこともある。これは、マネジャーが、「プレイイング」と「マネジメント」について、役割と求められる能力が根本的に違うと理解していないこと(マネジメントについて教育されていないこと)に起因する。

管理職に必要とされる3つのマネジメント能力

 管理職がすべきマネジメントとして重要なポイントは以下の3つ。

1. 業務マネジメント

 自部署の業務マネジメントを行うには、会社目標に則った部門(部署)目標を設定する、部門目標を達成させるための具体的な施策をいくつかあげる、諸施策について、誰がいつまでにどのように展開するのかを明確にするなどが挙げられる。

2. 人材マネジメント

 「人材マネジメント」というと、漠然としすぎており、頭を整理できない人もいると思われるが、具体的には、部下の育成を行うこと、部下の評価、査定を適切に行うこと、部下のモチベーションを保つことが挙げられる。

3. リスクマネジメント

 マネジャーは、普段の業務が忙しいがゆえに、リスクマネジメントをなおざりにしがちだが、常にリスクを念頭に置きながら業務を遂行しなければならない。リスクマネジメントのポイントは、業務の中でのリスクを洗い出すこと、リスク、トラブルが発生したら、マネジャー自らが解決に当たること、また悪い情報ほど早く伝えることを部下に徹底することだ。

上司からも部下からも信頼される管理力を身に付ける

 以上、管理職の失敗談を元に、どのような能力が求められるかを述べてきた。一般的な業務のみを着実にこなしていればよいのではなく、常に非常時を想定して動かなければならない。全体を見渡してプロジェクトを進行していくという経験は自分のキャリアにおいて大きな強みとなる。そのことを踏まえて、むしろ管理職という仕事を楽しんでみてはいかがだろうか。

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