1. 「偏差値なんて考えがあるのは日本だけ」- 茂木健一郎氏が語る、これからあるべき教育の姿

「偏差値なんて考えがあるのは日本だけ」- 茂木健一郎氏が語る、これからあるべき教育の姿

■Edu×Tech Fes 教育とテクノロジーの祭典vol.1

はじめに

僕は日本の教育がこんな体たらくで続いてしまっていることをずっと考えてきた。自分が東大にいた頃の授業は教授が一方的に話して、学生がノートを取っている。それが嫌で、3日で学校に行かなくなっちゃった。東大は国内No.1ということに固執してしまっている。

偏差値なんて考えは日本だけ

全体の中で、どこの部分にいるかを示すのが偏差値。日本の大学は偏差値はもともと、入試の結果を予想したいという考えから生まれた。つまり、ペーパーテストの点数の偏差値で予想ができるような入試をやってきているといこと。アメリカやイェール大学で偏差値なんて言葉を聞いたことがない。この理由は簡単で、ペーパーテストの点数で偏差値で予想ができるような入試はやってきてないということ。

偏差値で予想ができない入試ってなんなのだろうか?アメリカなどは、どういう生徒を採るかどうかは、各大学の熟慮に任されている。だから分からない。ハーバードと東大の違いは、ハーバードは市川海老蔵でも入るかしれない。東大は絶対に入れない。ハーバードの入学者の選考基準があまりにも多様なので、予想がつかない。

「非典型的」な人間が活躍する

これからの時代は「非典型的」な人が世の中を切り開いていくのに、日本は「非典型的」な人を評価する仕組みが出来ていない。日本の教育システムで育った人はアンラーンしないと世界には追いつけない。まず偏差値があって序列がある考えから、まずアンラーンする。

AO入試というのは、普通の試験で入ってきた人より学力が劣っていると思っているが、海外は逆。恋愛で女の人を選びような感覚で生徒を選んで良いと思っている。

最後に

「あんまり大学行ってません」といったような皮肉のスタンスをとっている人が多い。入った後の4年間は精神的に成長しない。スタグナントな東大のシステムに入った時点で、もったいぶる感覚が身に付いてしまっている。そこを抜け出していかないと。

<講演者情報>
茂木 健一郎 氏

ソニーコンピュータサイエンス研究所シニアリサーチャー、東京工業大学大学院連携教授(脳科学、認知科学)、 東京芸術大学非常勤講師(美術解剖学)。 その他、東京大学、大阪大学、早稲田大学、聖心女子大学などの非常勤講師もつとめる。 1962年10月20日東京生まれ。 東京大学理学部、法学部卒業後、東京大学大学院理学系研究科物理学専攻課程修了。理学博士。 理化学研究所、ケンブリッジ大学を経て現職。 専門は脳科学、認知科学。 「クオリア」(感覚の持つ質感)をキーワードとして脳と心の関係を研究するとともに、 文芸評論、美術評論にも取り組んでいる。

U-NOTEをフォローしておすすめ記事を購読しよう
この記事を報告する

この記事の関連キーワード