1. 「根拠のないリニューアルは悪」- 株式会社ネコメシ 山本郁也氏が語る、UXを考える上で大切なこと

「根拠のないリニューアルは悪」- 株式会社ネコメシ 山本郁也氏が語る、UXを考える上で大切なこと

■For the Customer

株式会社ネコメシ ディレクター, UXデザインエンジニア
山本 郁也 氏

【アジェンダ】

1. Fact or Truth

2. Break the bias

3. Context design

4. Case Lang-8

5. Web application is service not product

1. Fact or Truth

「ドリルが欲しいのか?」
⇒本当に顧客が欲しいのはドリルではなく、ドリルで空く穴だという話。

「人それぞれであり、その時々」
⇒ドリルを持っているだけで、満足の人もいるし、
今すぐ穴を空けたい人もいる。結局は人それぞれだということ。
大事なのは、どんな人にどんな時届けるかということ。

2006年4月19日 ... マーケティングの世界で古くから使われている格言に「ドリルを買いに来た人が欲しいの はドリルではなく穴である」というものがある。ソリューションを売る難しさの本質を表現し ている言葉だが、これが未だに理解されていない。

2. Break the bias

「確証バイアス」
⇒自分に都合の良いものを信じてしまいやすくなるというもの。
起業家というのは中立的な立場になりにくい。

「生存者バイアス」
⇒成功者の意見を聞いてみたいということはよくあること。
ただ、成功している人の言っていることが全て正しい訳ではない。
成功している理由を分かっている人はあまり多くない。

「リニューアルすれば、良くなる症候群」
⇒ビジュアルのリニューアルは、根本的な設計が間違っているという論理の上で、少し気に入らないから直すくらいのレベル。
自分が気に入らないという理由だけで行うと、たいてい上手くいかない。

「ユーザーに聞けば何でも分かるだろう症候群」
⇒ユーザーの声を信じてしまいやすい人が多い。
ユーザーテストも綿密な準備やファシリテーションがあってこそ。
しっかり本質的な仮説を持ってからユーザーテストを行うこと。

3. Context design

なぜ、そのボタンを押すのか?
そのボタンを押すと何が起きるのか?
⇒文言1つで、ユーザーのメンタリティは変わってくる。

<ポイント>

コンテンツのルール化
⇒赤いボタンは「危険」など。

無駄なルールの排除
⇒しかし、ルールを増やしてしまうと、ユーザーが認知できなくなってしまう

正しいゾーニングとカテゴライズ
⇒似ているものは似ているもの同士で寄せておくこと

ストーリーとプライオリティの設定
⇒ このボタンを押すと、どうなるかという部分をしっかり設定しておくこと

これをすることで、伝えたいことを伝えることができる。
そして、ユーザーは知りたい情報を手にすることができる。
さらに、コンテンツの増減によってUIのクオリティの変化がない。

4. Case Lang-8

<地味な修正>

・テキストの見直し
・ラベルの見直し
・マージンの調整
・コンテンツの配置調整など

⇒このような 作業を1〜2ヶ月行った。
リニューアルを考えていたが、リーニューアルを止め、
地味な作業を重ねていった。

<結果>
投稿数、添削数や添削率などの数字が大幅に上がった。

その際気をつけていたことは、既存顧客が混乱しないように、
コツコツ修正していくこと。
根拠の無いリニューアルは「悪」である。
コンテクストを整えて、違和感を消すだけで十分。
悩まないように、そして楽しめるように!

結局、ユーザーは使いたいと思って、来てくれている。
アプリとかは、入れたくて入れている。
なので、そういうユーザーのモチベーションは大切にすること。

5. Web application is service not product

Web:「サービス」
⇒誰のためのサービスなのか?
結局のところ、使う、使われるの話ではないと思っている。
○Customer
× User
ユーザーではなく、カスタマーと呼んでいきたいと思っている。

サービスは「使う」のではなく、「受けるもの」
⇒最近はユーザーではなく、カスタマーという言葉を使う機会が多い。
物事をミクロではなく、マクロの視点を持つこと。

「おもてなし」の心、「思いやり」の心

→UX=おもてなしの心ではない。
しか し、カスタマーエクスペリエンスになると、思いやりの心が大事。
これこそ、日本人が最も得意な分野。

見える「モノ」ではなく、起きる「コト」をデザインする。

<UX Desinerが持っておくべき思考法>
使い始めに、どう感じてもらい、使い終わりに、どう思ってもらい、
いかにまた戻ってきてもらうかを考えること 。

【最後に】

やさしいWebサービスづくりを!
マクロな視点を持って、ユーザーが使いやすいサービスを作っていってもらいたいと思う。

<補足情報>

■山本郁也氏について

楽天株式会社やフリーランスを経て、株式会社ビジネス・アーキテクツに入社。 ソフトウェアデザインエンジニアとして幅広い業務に従事したのち、 2010年、山本郁也設計事務所として独立、IA/UXデザインの領域からスタート アップ企業へのWeb制作支援を行う(現職)。 2011年、クリエイティブユニットSpray Paint LLCをCo-Founderとして設立(現職)。

2013年より、株式会社ネコメシへ合流してクライアントワークでのIA/UXデザインを実践している(現職)。 特定非営利活動法人 人間中心設計推進機構 正会員。 特定非営利活動法人 ヒューマンインターフェース学会 正会員。
米IA Institute会員。UXTokyo所属。

■MOVIDA SCHOOLについて

年齢や性別、職業など関係なく、世の中をよりよい方向へ導く革新的で画期的なビジネスアイデアやテクノロジーを広く公募し、その中で「これは!」と思えるようなビジネスモデルや技術、および「勢いがありそうだな」と思えるようなアイデアなどを持っている方々を支援・育成していきます。 主に、起業や会社の運営、事業の拡大・推進をしていくために必要なノウハウ、および人と人を繋げるネットワーク環境を提供いたします。

1.各業界著名人や専門家、先輩起業家による講義
2.ネットワーキングの形成
3. 専門シェフによるディナー提供

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