1. 「当たり前を疑う習慣をつけること!」 - トヨタ 86開発者が語る、イノベーションの起こし方

「当たり前を疑う習慣をつけること!」 - トヨタ 86開発者が語る、イノベーションの起こし方

■トヨタで起こしたイノベーション

トヨタ自動車株式会社
スポーツ車両統括部ZR/86チーフエンジニア
多田 哲哉 氏

【自分で考える】

「なぜ、車のハンドルは丸いのか?」
今の時代だったらGoogleを使えば、答えはすぐに出てくることだと思う。
ただ、それではいけないし自分の頭で考えることが重要。

【新しいスポーツカーを作るために必要なこと】

とにかく現状をしっかり知ることが大切だと思った。
そのために世界中のサーキットや車のイベント、車ファンの集まる場所に赴いて、どういうスポーツカーが欲しいかを聞いて回った。
そうして分かったのは車ファンと車メーカーの間で大きなミスマッチがあること。
例:スピードのためじゃない・・
  排気量は2ℓで良い

自分でコントロールしてスピードだけではなく楽しめる車を求めていた。

【声なき声を聞く方法】

消費者に「どんなスポーツカーが欲しいですか?」と聞いても、
具体的な答えは返ってこない。
質問する方はプロなので、仮説を持って聞きに行くこと。
例えばモックアップを持っていって説明するなど。
相手に考えてもらいたい時は、まず自分がしっかい考え抜くことが大事。

【無難で個性がない】

トヨタは車を発売するまでに3回の会議をクリアしてからでないと、
車を発売することはできない。
なので、よく「トヨタの車は無難だけどつまらないよね」と言われることがあった。3回も役員会を重ねていく度に個性的なデザインが無くなっていく。
そこでデザインを決める会議をなくしてもらうことにした。
固定概念を無くして大胆なことをしないと物事は変わっていかない。

【どうすれば役員会が無くなるか?】

役員会を無くそうと思ったところで、そんなに簡単に役員会は無くならない。
色々考えた結果、役員会の代わりに、当時トヨタの社員でスポーツカーで通勤していた人を人事部門に行って200人集めてもらった。
役員の代わりにスポーツカーのユーザーになりそうな200人の意見を聞くという形を提案して採用された。
そうすることで役員会では聞けないような面白い意見を聞けた。

【自社開発するのが当たり前!?】

「自社開発するのが当たり前」
これは自動車業界の常識として捉えられていた。
しかし、本当にそうなのかなと思った。
86のエンジンは富士重工のSUBARUと共同開発した。
よく共同開発したら1+1が2や3になるように目指せといわれるが、
そんなに簡単なことではない。
とにかく86の車高を低くしたくて生まれたコラボレーション。

【情熱で作れ!】

「Built by Passion not by committee!」
合意して作るのではない、情熱で作るんだ!

このメッセージをプロジェクトに関わるメンバー全員に言ってきた。

【当たり前を疑う】

今まで当たり前だったことを本当にそうなのかと考えることが大事だと思う。モノ作りにおいてパターン化するのは良くない。
今までは雛型を作ってしまえば、数年その雛型に頼るという時代だった。
しかし、それではイノベーションは起きない。

【商品企画の勘違い】

新しい商品を開発すること=画期的な新技術を開発しないといけない。
これは大きな勘違いで、決してそういう事ではない。
新技術を使わなくても、その手前にヒットのヒントはたくさん転がっている。

【自動車から自動車を学ぶな!】

私は、商品企画の上司に「自動車から自動車を学ぶな」と言われた。
じゃあ、一体どこから学べば良いのかというと、私は一日に一回は用が無くてもコンビニに行くようにしている。そこで必要ない商品を買ってみたり、棚に並んでいる飲み物の色を眺めていたりすると、その時のヒットする色が分かったりする。 誰に向けて作った商品か、何がコンセプトかを考えたりすると、多くのヒントが眠っていたりする。

【最後に】

考えることが一番大事!!
もう一回疑う習慣をつければ、こうすればもっと良くなるというアイデアが浮かんでくる。

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